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舞台『刀剣乱舞』最新作の魅力を支える、「2.5次元舞台」30年の歴史

テニミュ、セーラームーン、サクラ大戦
須川 亜紀子 プロフィール

では、2.5次元舞台はそれらとどう違うのだろう? 結論から言うと大違いなのだ。2.5次元舞台は、単に原作がマンガ、アニメ、ゲームというだけでなく、

(1)物語の世界観やキャラクターの再現度が高い。それにより、役者よりもキャラクターが前景化する(スター俳優のあて書きはほぼない)。
(2)出演している多くの役者たちがSNS発信やイベントなど、アイドルに似た活動をしている。
(3)キャラクターに扮した役者のブロマイドやアクリルスタンドなど、舞台関連グッズが多い。
(4)劇場内外でのファン同士の交流が盛ん。

といった点などが特徴として挙げられる。実際、マンガ、アニメ、ゲームの中で生きていたキャラクターが、現実の身体をもった姿で目の前に現れるとき、鳥肌もののスリリングな感触が味わえる。ちなみに、ファンの間ではミュージカルものは「○○ミュ」、舞台ものは「○○ステ」(ステはステージの省略語。たとえば舞台『刀剣乱舞』は通称『刀ステ』)と呼ばれて親しまれている。

 

2019年にぴあ総研が発表したデータによると、2018年の2.5次元舞台の上演タイトル数は197作品、観客動員数は278万人、前年比45%増の市場規模約226億円で、2011年から増加の一途をたどっていた 。

しかし、2020年から現在に至る新型コロナウィルス感染拡大によって、上演中止や延期のため公開タイトル数と観客動員数が激減。それでも2020年後半からは盛り返し、多くの作品が十分な感染対策をしたうえで上演を再開した。また、それまでも映画館でのライブビューイングを行う作品が多かったが、そこにライブストリーミングやアーカイブ配信が加わり、古参のファンの維持と新規観客の開拓にまい進中である。

しかし、なぜそこまで人気なのかと首をかしげる読者もいるだろう。ここからは、少しマンガ・アニメ原作舞台の歴史を振り返りつつ、2000年代以降にここまで盛り上がっている2.5次元舞台の魅力を探ってみよう。

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