トンデモな「ワクチン陰謀論」に心酔する人が、ジワジワと増えている背景

彼らが抱えている「孤独」の本質

新型コロナウイルス感染症のワクチンの職域接種が始まりました。自治体の負担を軽くするため、賛同する企業や大学などが職域単位で接種できるようにするものです。菅義偉首相が掲げた「1日100万回接種」の目標達成に向けた接種の加速に弾みが付いた格好です。

とはいえ、懸念事項がない訳ではありません。京都府伊根町や愛知県東郷町などで相次いで発生した反ワクチンを唱える抗議行動に象徴される、陰謀論などの「インフォデミック」(真偽不明な情報の急速な拡散)がじわじわと広がっているからです。

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インフォデミックが起こる背景

インフォデミックを引き起こす情報を大雑把に類型化すると、(1)陰謀論、(2)デマ、(3)誇張された情報(一部事実を含む)に分けられます。場合によってはこれらが複雑に絡み合ってるのでかなり厄介なのです。以下、簡単に説明していきます。

まず(1)の陰謀論です。ソーシャルメディア上では、以前から「コロナワクチンにはマイクロチップが埋め込まれている」といった説を信じる人々が一定数おり、世界を支配する影の政府が人類を家畜化・奴隷化しようとしているからだと断言していたりします。

最近だとその証拠に「コロナワクチンを接種するとBluetoothを通じて周辺機器に接続される」というトンデモ動画までが出回っています。インフォデミックの構造において、陰謀論は、膨大な量のデマと誇張された情報を吸着していくいわばバキュームの役割を果たします。

(2)のデマは、ここまで極端な世界観に根差してはいませんが、コロナワクチンに対する不信感を募らせるフェイクニュースを主体とするものです。

mRNAワクチンを接種したらヒトDNAが改変されるというのがその典型です。遺伝子組み換え食品を食べ続けたら遺伝子組み換え人間が誕生するようなSF映画的な発想ですが、これが新技術ということもあり多くの人々に不安を植え付けています。

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