働き方は、生き方です。人それぞれ人生が違うように、働くスタイルも多種多様、正解はありません。会社や周りの力を借りながらも最終的には、どのように働くかは自分の意思で改革していくしかありません。今回は、フリーアナウンサーの滝川クリステルさんにお話を伺いました。

-AD-

自分というメディアを通して“伝える”
キャスター時代から変わらない軸。

報道番組のキャスターやラジオのパーソナリティなど多方面で活躍する滝川クリステルさん。2014年には自らが代表を務める一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブルを設立。「共に、生きる。」をスローガンに、アニマルウェルフェアの向上と犬猫の殺処分ゼロ、絶滅の危機に瀕する野生動物保護への協力など、人間を含めたあらゆる命が共存・共生し、調和する社会をつくるための活動を行っている。

大学卒業後、キャスターとして報道の道に進んだのは、「伝えたい」という強い想いからだった。

「一番大きかったのは黒柳徹子さんの存在。アフリカの貧困など世界が抱えるさまざまな問題をお茶の間に伝えていた黒柳さんの姿が小さな頃からずっと心に残っていて。私も自分というメディアを通して何かを伝えられたらという気持ちでした」

滝川さんの愛犬、ラブラドールレトリバーのアリスは東日本大震災で飼い主とはぐれてしまった元保護犬。「3歳で家族になって以来、たくさんの癒やしと元気をもらっています。仕事でピリピリすることがあっても、アリスの顔を見ると落ち着くんです。オーバーブラウス¥61600、パンツ¥44000/スポーツマックス(マックスマーラジャパン)☎0120-030-535 ピアス¥41800/トムウッド(ステディ スタディ)☎03-5469-7110 シューズ/スタイリスト私物

さまざまな現場に立ち会い、伝えたキャスター時代。今の活動につながる出会いや気づきがあった。

「ひとつは犬猫などペットに関する問題。当時はまだ今ほど世間の関心が高くなく、ペットの飼育放棄や殺処分に関する情報を番組で取り上げようとしてもなかなか企画が通らない。取材したとしても現場の方々と視聴者の認識の差が大きかったせいか、熱心に活動する方々が異質に映ったり、うまく伝えるのが難しい。そこにもどかしさを感じていました」

動物愛護の現場と世間の人々のギャップを埋めるにはどうしたらいいのか。そのためのアクションのひとつが自らの財団を立ち上げることだった。

「まずは動物愛護のイメージを変えたかった。保護動物のシェルターを運営している方々は懸命に現場で動いていらっしゃる。ならば私は人々との間に立って、現場の実情や、社会が抱える問題を伝えていこう。まさに自分がメディアとなって、現場とは違う立場でできることをやろうと思ったんです」

財団のもうひとつの軸となるのが野生動物の保護。これも仕事で訪れたインドネシア・ボルネオ島での体験が大きな気づきを与えてくれた。

「一見、豊かな熱帯雨林が広がるボルネオ島ですが、ひとたび森に入ると、ほとんどがアブラヤシの大規模農園。原生林は伐採され、多くの生物が絶滅の危機に瀕していると知りました。アブラヤシから取れるパームオイルは化粧品やスナック菓子など、私たちが毎日手にする製品に欠かせないもの。自分が享受している便利な生活の裏でこんなことが起こっていたなんて……。あまりにショックでした」