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「1つの中国」を前提に中国と付き合う必要はあるのか?

台湾だけではない中国問題の本質

台湾の方が「正統」な中国では

現在では、一般的に「中国」と呼ばれている「中華人民共和国(共産主義中国)」の歴史について考えてみよう。

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共産主義中国の「建国」とされるのは、1949年10月に毛沢東が中華人民共和国の成立を宣言した時である。

しかし、この時点では、1945年のポツダム宣言に参加して戦後体制の一翼を担った「中華民国(民主主義中国、台湾)」が、世界中の国々が認める「中国」であった。すなわち、中華人民共和国は、中華民国(台湾)の領土を奪い実効支配しているイスラム国(IS)のような共産主義テロ組織であり、「国家」と名乗ってはみたものの、ほとんどの先進国との国交が無い「自称国家」に過ぎなかった。

その自称国家と「本来の中国(台湾)」の立場が入れ替わった象徴が、1971年の第1次ニクソンショック(ニクソン訪中宣言)である。5月4日公開の「中国と台湾が入れ替わる『逆ニクソンショック』の可能性を考える」で詳細を述べたが、ガチガチの反共主義者であったニクソンが、共産主義国家である中国と握手をしたのは、泥沼化したベトナム戦争の裏で糸を引いていた共産主義中国を懐柔したかったからともいわれる。

ことの真偽は定かではないが、1973年1月27日に、パリ和平協定(「ベトナムにおける戦争終結と平和回復に関する協定」)が交わされているのは事実だ。

第1次ニクソンショック後間もなく、1971年10月25日の国連総会で、アルバニアなどが共同提案した「中華人民共和国の中国代表権を認める決議」が採択された。これによって共産主義中国は国連の常任理事国として国際社会に登場することとなり、台湾は国際社会からの退場を余儀なくされた。

中国共産党はよく「歴史問題」を日本に対して持ち出すが、「歴史問題」として考えれば「正当な中国は中華民国(台湾)」であるのは間違い無い。共産主義中国は、中国大陸を実効支配しているだけということになる。

 

だから、前述記事のような「逆ニクソンショック」は十分あり得ると思うのだが、よく考えれば、「中国が1つ」ということにこだわる必要は無いのかもしれない。「歴史問題」として考えれば、中国大陸は1つの国と言うよりも、欧州のようなたくさんの国々の集まりであったと言える。

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