by Gettyimages
# 日本経済

米国企業が「デフレ」に強く、日本企業が「インフレ」に強い、納得の理由

日米にそれぞれ適したやり方がある

人間も企業も国家も長所を伸ばすべし

人間にはそれぞれ個性がある。そして、2019年7月11日公開の「人工知能時代に生き残るのは、意外と『こんな上司』だった」で述べたように、「人間の多種多様な個性の中から輝く長所を見つけて伸ばす」のが優秀な上司(マネジメント)の条件である。

ピーター・ドラッカー by Gettyimages

逆に、「多様な個性の隅をつつく」ような粗さがしをして、チームのモチベーションを下げるのは「最低の上司」であり、ドラッカ―は「粗さがしばかりをする上司(マネジメント)は、「即刻その任を解くべし」と厳しいことを言っている。

この原則が、個人だけではなく「企業」にも当てはまることは言うまでもない。ドラッカーは「企業間競争で勝敗を決するのは『長所』だ」と述べる。

要するに、欠点を治そうと膨大な努力を費やしてもせいぜい並みにしかならないが、それでは競争に勝てないということだ。相手を打ち負かすのは「長所」であって決して「並以下の能力」ではない。

ところが、バブル崩壊以降の日本では、日本型経営が戦犯のように扱われて、「米国型経営と比べて、あれがダメ、これがダメ」と粗さがしばかりをしてきた。

この粗さがしこそが、バブル崩壊後四半世紀以上にも及ぶ「沈滞ムード」の戦犯ではないだろうか?誰でも、「あれが駄目、これが駄目」と否定され続ければ、意気消沈してパフォーマンスが落ちる。ドラッカーが「粗さがしばかりする上司の任を解くべし」と述べるのも「チームが意気消沈すること」こそ、経営者が絶対に避けなければならない「企業の悪性感染症」であるからだ。

オールドメディアの常とう句は「諸外国に比べて日本は……」である。しかし、粗さがしをしてモグラたたきのように「誤り」を直しても、全体としてのパフォーマンスは「長所を伸ばすことに集中した場合」に遠く及ばない。

船井総研創業者の船井幸雄氏は、「欠点は治らない。しかし、長所を伸ばしてそれを見えなくすることは可能だ」という「長所進展法」を提唱したが、まったくその通りである。

しかし欠点というものは、国会をさぼってばかりいる特定野党やオールドメディアを含むだれでも簡単に見つけることができるが、長所を見つけることは簡単ではない。短所は画一的だが、長所には無限のバラエティがあるからだ。

 

それでは日本企業の長所とはいったい何であろうか?それは「日本型経営」に尽きると思う。「米国型経営」は、米国企業の長所であるが、「米国企業の長所」を日本企業にそのまま当てはめて「あれが駄目、これが駄目」と重箱の隅をつついたことが、「日本の低迷」をもたらしたように思える。

関連記事

Pick Up

編集部からのお知らせ!

おすすめの記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/