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鬼畜たちは26歳男性を殺害したのちバーベキューに興じた…バラバラ猟奇殺人事件の全貌

2020年9月24日、コロナ禍の最中、一人の男が「再逮捕」された。男の名は紙谷惣(46)。2003年に東京都奥多摩町の山中で男性の切断遺体が見つかった猟奇殺人事件の容疑者だったが、事件直後から南アフリカ共和国に逃げ、殺人容疑で国際手配されていた。

紙谷容疑者は2020年8月に逃亡先の南アフリカ日本大使館に出頭。新型コロナウイルスの感染拡大を理由に帰国を求めた。国際手配していた警視庁が警察庁などと協議して帰国させ、意外な幕引きを遂げることとなった。

17年にわたり国外逃亡を続けていた紙谷容疑者だが、その裏では警視庁捜査第一課との度重なる「駆け引き」が繰り広げられていた。日本警察の面子を掛けた国際捜査の全貌を、当時事件を担当した警視庁捜査第一課元刑事、原雄一が明かす――。

 

鬼畜たちの宴

まず、マリコさんがトランク内で衰弱し切った古川さんの首に両手をかけることになった。

愛している彼の首を、自分の手で絞め付けなければならない残酷な仕打ちに耐えるマリコさん。松井、紙谷、その配下もこれに加勢して首を絞めた。さらに、古川さんの首にベルトを巻いて、その端を綱引きのように引っ張って絞め付けた。最終的に、松井が拳で古川さんの顔面を何回も殴りつけ絶命させた。

この一連の行為が終わると、松井や紙谷は、配下の者たちと河原でバーベキューに舌鼓をうち、ひと仕事終えたあとの達成感に浸っていた。まさに鬼畜たちの宴である。

紙谷惣容疑者(1999年撮影)=警視庁ホームページから

そして、その夜は、仲間の「ミドリ(仮名)」の家に全員で移動すると、松井は言った。

「これから古川をバラバラにする。できる奴は手を挙げろ」

しかし、ほとんどの者はやりたがらなかった。

“バーベキューのあとに、それはきついよ”

結局、19日深夜から20日未明にかけて、松井、紙谷ら数名が古川さんの遺体をノコギリ、包丁でバラバラに切断してビニール袋に分別し、丹波山山中から奥多摩山中にかけて、手分けして投棄させた。

この残忍極まりない事実により、平成16年1月23日、被疑者6名を殺人、死体損壊、死体遺棄で逮捕した。

さらに、逮捕した被疑者らの供述等から、松井らは、平成15年5月にも、配下の男性38歳を新宿区内のホテルに監禁した上、暴行を加えて死亡させ、その遺体を埼玉県秩父山中に埋めて遺棄した事実も発覚した。そして、被疑者らの案内により男性の遺体を発見し、5名を死体遺棄で、3名を監禁と傷害致死で逮捕した。

しかし、松井と紙谷の所在は不明のままだった。それに、ミドリとマリコさんとも連絡がつかない状態になっていた。

あとで分かったことだが、松井は、10月4日、古川さんの右腕が発見されたことを報道で知ると、他人名義の旅券を使用して、紙谷、ミドリ、マリコさんを伴いハワイへ逃げた。ここで松井らは、南アフリカへ逃げることを企図し、松井とミドリは米国アトランタを経由して、10月18日、南アフリカのヨハネスブルグに入り、紙谷とマリコさんは韓国ソウルを経由して、10月22日、同じくヨハネスブルグに入った。ここに、男女4人の奇妙な逃亡生活が始まった。

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