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東芝の混迷が再び…「もの言う株主」による「解体劇」が始まるかもしれない

前代未聞の不祥事に発展しかねない

再び混迷を極めはじめた東芝の顛末

「もの言う株主」の意向を受けて昨年7月の株主総会の運営の適否を調査していた外部弁護士3名が「公正とはいえない」と結論づける報告書を公表してから、わずか4日。東芝が白旗を掲げる事態に陥った。

6月13日の日曜日に開かれた同社の臨時取締役会は、総会運営に問題があったとの指摘を「真摯に受け止めて」「速やかに真因、真相の究明を行い」「責任の所在を明確化」することと、疑問符を付けられた取締役候補2名と執行役候補2名を候補者リストから外すことの2つを決議したのである。

だが、これで東芝の混乱が収束に向かうと見るのは早計だ。というのは、先の報告書だけでなく、第2位の大株主らも即時の解任を求めていた永山治・取締役会議長ら複数の取締役が依然として再任候補リストに記載されているからである。

また、東芝が早々に白旗を掲げた以上、同社と連携して改正外為法が規定する「安全保障」の確保を盾に、一部の株主に議決権行使の自粛を暗に迫ったと決めつけられた経済産業省も行政のあり方を問われる深刻な状況だ。

車谷暢昭・前社長兼最高経営責任者(CEO)/photo by gettyimages
 

東芝は、今月25日に今年の定時株主総会を招集しているが、予定通りの開催が危ぶまれるほか、仮に開催できたとして「もの言う株主」や外資系の大株主が思い思いの取締役候補を推して選任を迫り、そちらの候補者ばかりが承認される事態も予想される。

今回の騒動は、東芝の統治能力の欠如を浮き彫りにし、死に体の企業を延命してきたツケが回った格好だ。展開次第では、今回の騒動が株主主導の東芝解体劇の序章として記憶される事態になるだろう。

今年4月14日の車谷暢昭・前社長兼最高経営責任者(CEO)の辞任で収拾に向かうと見られていた東芝の経営が再び混迷し始めた発端は、先週木曜日(6月10日)夜、昨年7月の株主総会の運営の妥当性を調査していた外部弁護士3名が結果を公表し、「公正とはいえない」と結論づけたことである。

この調査は、「もの言う株主」のエフィッシモ・キャピタル・マネジメントが東芝経営陣の反対を押し切って今年3月開催の臨時株主総会で提案し、多数の株主の賛同を得て実施が決まったものだ。調査手法としては、東芝関係者へのヒアリングのほか、コンピュータやデジタル媒体に残された証拠を調査・解析、復元するデジタルフォレンジック調査なども行われた。

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