ニュー・ホライズンズが撮影した衛星「カロン」Photo by NASA

もしかしたら惑星になっていたかも…異常に大きな冥王星の衛星「カロン」の発見

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

異常に大きな冥王星の衛星

1978年の今日(6月22日)、冥王星の第一衛星であるカロン(Charon)が発見されました。

 

この衛星はアメリカ・アリゾナ州にあるアメリカ海軍天文台に勤めるジェームズ・クリスティ(James Walter Christy, 1938-)とロバート・ハリントン(Robert Sutton Harrington, 1942-1993)によって発見されました。

冥王星(Pluto)がローマ神話の冥府の王プルートから名づけられていることに関連して、その名前はギリシア神話に登場する冥府の川・アケロンの渡し守である老人の名前から取られています。

この天体の特徴は何と言っても主天体である冥王星に対するその大きさです。冥王星の直径が約2300kmであるのに対し、カロンの直径はその半分を超える約1200kmもあったのです。

冥王星(右)とカロン(左)photo by Getty Images

また、質量についても十分に大きく、これらのことからカロンと冥王星を二重惑星であるとする学者もおり、一時期は惑星への昇格も考えられていました。

冥王星発見当初は近くにあるカロンが重なって観測されていたため冥王星の大きさが実際よりも大きく見積もられており、のちに計算がしなおされたという逸話があるほど大きな天体でした。

しかし、結局カロンが準惑星になることはなく、逆にこれまで惑星とされていた冥王星が2006年に準惑星に格下げされてしまいました。

カロンが発見された際の画像。冥王星の像にカロンの像(上側に膨らんでいる部分)が重なって写っている Photo by NASA

関連記事:8月24日 冥王星が惑星から準惑星に(2006年)

現在、冥王星に発見されている衛星はカロン、ニクス、ヒュドラ、ケルベロス、ストュクスの五つで、どれもギリシア神話から取られた名前を持っています。

photo by iStock

ところで、皆さんは準惑星についてどれくらい知っているでしょうか?

準惑星について議論がなされ始めたのは2005年ごろのことで、2003年にそれまで惑星として扱われていた冥王星よりも大きい天体であるエリスが発見されたことがきっかけでした。

これを機に学者たちは「惑星とは何か」を真剣に議論せざるを得なくなりました。

その結果、2006年に国際天文学連合の総会で惑星の定義が決定され、冥王星、エリスケレスの三天体が準惑星に指定されました。さらに2008年には、マケマケとハウメアも準惑星の仲間入りをしています。

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