【アメブロブロガー・オギャ子の「捨てる育児」#20】
3人兄弟の母でブロガーのオギャ子さん(ブログはこちら)が子育てをする中で、「これは引き算できる!」or「いや、これは流石にできない…」と学んだことについて、自身の経験談から書き下ろしの漫画と写真とともに教えていただく本連載『捨てる育児』、第20回目のテーマは「ご褒美」について。
子どもが何かを欲しいと言ってきたとき、みなさんはどうしていますか? 誕生日などなにかの機会にあげる、という答えが多いと思います。あまり買わないようにしているのにおじいちゃんおばあちゃんがすぐに買い与えて困る……なんて話や、夫婦で意見が異なるなんて話もありますよね。
今回は中学生になったオギャ子さんの長男が欲しいものを言ってきた際に夫妻で話し合い、「ご褒美って何だろう?」と考えたエピソードをお伝えします。
オギャ子さんのインスタグラム「オギャスタグラム」でもまだ出していない、未公開エピソードをご覧ください。
オギャ子(おぎゃこ)
1982年、大阪生まれ。アメブロブロガー。マイペースなちゅんたん(長男)、心優しく激しさも持つゆいたん(次男)、甘え上手なほーちゃん(三男)という三兄弟の母。夫は輪郭が四角いことから「四角」と呼ばれている(オギャ子さん命名)。転勤族だったが、最近ついに一軒家を購入。四角さんも転職し、いまは家族みんなで大阪住まい。
イラスト・文/オギャ子
子どもが欲しいもの、どうしてる?
\右にスクロールしてお読みください!/
去年から長男がずっとゲーミングPCを欲しい(最初はプレステ5??でした)と言っていました。
既にスイッチ(とういゲーム機)を持ってるのですがそれだと動きが鈍いらしく、もっと滑らかな動きをするためにはPCが欲しいと……。
ちなみに「ゲーミングPC」とは、ゲームをするためにグラフィック機能などが通常のPCより高性能なパソコン。メールなどの機能はあるものです。
はじめにこれを欲しいと言われた時には、私としては否定的でした。
既にスイッチを持っているし、そんなにゲームにお金をかける必要もないと思っていたからです。
それにとっても高いんです!!10万円超えるものが普通。
中学生の「ご褒美」に与える金額ではないこともありとても悩みました。
おそらく子どもへのプレゼントってクリスマスや誕生日に与えるというのがスタンダードだと思うのですが、それ以外のイレギュラーなプレゼントって皆さんどうなさってますか?
どういうタイミングで、どのように子どもに与えるかって家庭それぞれの価値観や基準があるし、親子関係もそれぞれだと思うので一概に「こうすべき」と言えないですよね(すべてにおいてそうですが)。
我が家の場合も「欲しいものをどう与えるか」について夫婦で話し合いました。「ご褒美として与えるのか否か」ということも。
子どもへのご褒美をどう捉えるかということについてですが、私は子どもが何かを頑張った後にご褒美を与える事について(誉め言葉とか労いではなく、モノのプレゼントのこと)「それ”も”アリだな」と思っています。
私自身もそうですが、達成感っていろんな種類があると思うんです。
誰かの期待に応えたかったり、褒められたくて頑張る時もあれば、これを頑張ったら○○を買うぞー!って頑張る時もありますよね。
子どもは自分で買える財力を持っていないので親が買ってあげるしかないのですが、子どもにもこれを頑張ったら○○を買ってもらえる!という時があってもいいんじゃないかなぁと思っています。
例えば、長男は3才の頃予防接種がイヤで家を出る前に大号泣して抵抗していたのですが「注射をがんばったら帰りにアイスを買おう!」とお菓子釣った事も全然ありますし、三男はそろばん教室頑張ったら帰りにお菓子を買おう~と奮い立たせていましたし、何かをがんばった後にはこれを買ってもらえる事が原動力になるならそれはそれでいいかなと。
今回は金額が金額だし、内容も内容なので何度も協議を重ねましたが、私達の行きついた結論は2つ。
ひとつめ、子どもの欲しいものを親がいるかいらないか判断するのは違うよねということ。
もちろん何でもかんでも欲しいものを与えるのはおかしいのですが、子どもが欲しがるものを親が「そんなもの必要ない」と突っぱねるのも乱暴だなと思うのです。
親からしたらいらないように思えるものでも子どもからしたら大事なものなので頭ごなしに否定せず、お互い違う人間なんだということを前提に、何故欲しいのか、どうしたら手に入ると思うかなどを話し合ってみる事が大事かなと思います。
そして二つめ、行きつくところは結局「なんでもバランスが大事」なのではないかなぁ……と。
食事でも子育てでも、ストイックすぎてもジャンキーすぎてもダメだと思うんです。
長続きしないし、体のため、その子のためを思ってどんなに頑張っていたとしてもいつかリバウンドや爆発を迎えてしまうと思うんですよね。
絶対に○○は~~しない!!ときつく締め付けてしまうより、たまにはこういう日もあるよね~と緩める日があるからこそ、頑張る原動力になれるわけで、子育ても同じようなものかなと思うんです。
欲しいものを購入するのは絶対にクリスマスと誕生日だけ!!三人平等に!! と 0か100で決めつけてしまわないで、「~~する時もあれば、しない時もある」と流動的にその都度家族で話し合って決めていけばいいのかなぁと。
誤解を招くかもしれませんが我が家では完全に「3人平等にしなきゃいけない」とも思っていません。3人平等って、つまりは同じものを買い与えるとか、そういう意味です。
それぞれの性格や気質に沿ってこの子には与えても大丈夫とか、この子には少し制限をかけないといけないとか、それぞれの特徴によってその都度判断していく必要があると思っています。
ゲームも与えるか与えないかということよりも、その気持ちに向き合うことがまず大切で、さらに与えた後にその子と親がきちんと向き合って正しく付き合えるかどうかが大事だと判断しました。
しかも、今のご時世、デジタル機器を使いこなすことも重要な要素。長男はなぜ欲しいかを自分の言葉で説明し、半年くらい言い続け、購入するための目標を提示してきました。使うためのルールも話し合い、使う時間などについても約束をしました。そこで、目標を達成するまでの長男の日々の様子をしっかりと観察し、結果もしっかり出してきたので、この子なら与えた後も正しく付き合えるだろうと判断。
世間から見ると甘いように思われるかもしれませんが、ゲーミングPCを購入しました。
そのかわり、パソコンなので自分でゲームの設定をさせるようにしました。
自分で動画を見るなり、調べるなりして、設定をしろと伝えたら、頑張ってやってましたよー。
そして、いざ手に入ったものの中学生は塾やテストで忙しいので平日はほとんど出来る時間がなく、
「あああ~~!!!ゲームがやりたい!!!」と愚痴りながらも
本業がおろそかにならないように付き合っています。
小さい頃は特に「欲しいと言えば何でも買ってもらえると思うような子になるんじゃないか」という不安や、「将来~~になったらどうしよう」という不安を感じる事が多かったのですが、大きくなってくるにつれて、そういう育ってみないと分らない不安は捨てる事にしました。
なにかの対価で「ご褒美」として物を与え続けていたら、ご褒美をもらえなかったら何かをしなくなるのでは、なんて不安の声もありますよね。それに、高額なものでなくても、どうしても理解できないもの(危険物とかドラッグとか)は反対するだろうし、家計が厳しくて購入できないこともある。
ただ、子育ては結果論にすぎません。
どうなるか分からない将来のことを憂いて今の子どもの気持ちをないがしろにするよりも、今目の前にいる子どもに向き合って、コミュニケーションをよく取ることが大切。購入するにしろ、しないにしろ、気持ちに向き合って満たしてあげることで将来も変わってくるのじゃないかなと思います。
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