「安定した収入があればいい」というだけの理由で片っ端から公務員試験を受け、たまたま警察官になった川合麻依。でも実際の警察官の仕事は、超絶ハードかつブラックな上、誰からも感謝されないどころか嫌われ者の損な役回りばかり。もう辞めてやると辞表を握る川合の目の前に現れたのは、元エース警察官の藤聖子。パワハラを理由に異動してきたという藤とペアを組むことになった川合は、彼女との出会いによって大きく人生が変わっていくことになるーー。

警察事情がなんだか妙にリアルに描かれているのが特徴的なコメディ漫画『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』。著者の泰三子さんは以前県警で10年勤めていた元警察官。そんな泰さんの実体験が散りばめられた当作には、警察の仕事や葛藤はもちろん、女性警察官ならではの悩みやもどかしさも多く描かれている。

男性のように野外でトイレに行けないため、喉の乾きもトイレも我慢しながら行方不明者を探すために山の中を歩き続けたり、生理が重たい日に炎天下の中厳しい訓練があってヒヤヒヤしながら過酷なトレーニングをこなすなど、ここまで酷くはなくとも、女性であればちょっと共感できるようなエピソードも多々。

(c)泰三子/講談社『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』1巻より

今回はドラマ化を機に、原作者の泰三子さん、川合役を演じる永野芽郁さん、藤役を演じる戸田恵梨香さんの鼎談が実現。ちょっと特殊な業界で仕事をしてきた女性たちの赤裸々なお話を聞いた。

(c)泰三子
泰三子 やす・みこ
某県警に10年勤務。2017年、担当編集者の制止も聞かず、公務員の安定を捨て専業漫画家に転身する。
短編『交番女子』が掲載され話題になっていた「モーニング」誌上で、2017年11月より『ハコヅメ ~交番女子の逆襲~』の週刊連載がスタート!
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行きたいときにトイレに行ける今は天国

Zoomも利用して鼎談が実施! 撮影/森清

泰三子(以下、泰):お二人とも警察官の衣装、とっても似合ってますね!

永野芽郁(以下、永野):ありがとうございます! このスラックス、すごくラインが綺麗で私服にも使えそうだなって……撮影が終わったらもらいたいです。

戸田恵梨香(以下、戸田): ところで先生、UFOがいるって通報が入ったらUFOを本気で探しに行くっていうのは本当ですか?

:あれは本当です(笑)。

戸田:すごい。読んでいると、本当に過酷だなって。

:今思い返すとそうですね。細かいところで言うと、例えばトイレもなかなか行ける機会がないから、トイレを我慢する癖がついてしまっていて。それが今やいつでも行きたいときにトイレに行けるんです。漫画家になってから、もう天国のような気分ですね。