「安定収入ありゃなんでもいいな」と公務員試験を片っ端から受けて、たまたまなれたのが「警察官」だった川合麻依。いざ警察官になってみると、激務の上に「税金泥棒」と罵(ののし)られ、人から嫌われる仕事だった。ある日、絶対に辞めてやると辞表をしのばせていた川合の前に現れたのは、パワハラが原因で交番に飛ばされたという刑事課の元エース・藤聖子。突然ペアを組むことになったふたりは、互いに助け合い、支え合いながら、日々の仕事に奮闘する。

ときにはひったくり犯を捕まえるために人通りの多い商店街を全力疾走したり、ときにはクスリの売人を突き止めるため、男性警察官とふたりでラブホテルで張り込みをしたり、ときには合コンの最中に全署招集をかけられ途中で退席をしたり……『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』では、そんな仕事も恋もハードモードな警察官たちのやけにリアルな日常が描かれる。

(c)泰三子/講談社『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』1巻より

そんな漫画『ハコヅメ』がテレビドラマに!  藤聖子役を戸田恵梨香、川合麻依役を永野芽郁が演じる。他、源誠二役を三浦翔平、山田武志役を山田裕貴、牧高美和役を西野七瀬が演じ、『監察医 朝顔』の根本ノンジが脚本を担当するなど、豪華なキャスト・スタッフ陣が並ぶ。ドラマ化にあたって、原作者の泰三子さんと主演の戸田恵梨香さん、永野芽郁さんが作品に対する想いを語り合った。

泰さんはZoomでの鼎談に! 撮影/森清
(c)泰三子 
泰三子 やす・みこ
某県警に10年勤務。2017年、担当編集者の制止も聞かず、公務員の安定を捨て専業漫画家に転身する。
短編『交番女子』が掲載され話題になっていた「モーニング」誌上で、2017年11月より『ハコヅメ ~交番女子の逆襲~』の週刊連載がスタート!
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警察のことがちょっと好きになった

――今日、泰先生と戸田さん永野さんは初対面なんですよね。

泰三子(以下、泰):そうですね。

戸田恵梨香(以下、戸田)
永野芽郁(以下、永野):はじめまして。

戸田:原作を読んで先生のギャグセンスが大好きだったので、お会いできて嬉しいです。

:私も嬉しいです。衣装とっても似合ってます。

――今回戸田さんと永野さんは『ハコヅメ』の主人公ペアである藤聖子と川合麻依をW主演で演じますが、実際に原作を読んだときはどのような印象でしたか。

戸田:ここまで警察の内側を見せてくれるんだ、という驚きがありましたね。まさかUFOが出たと通報がきたら本当にUFOを探しに行くとは思いませんでした(笑)。

永野:たしかに他の警察ものではなかなか出てこないような裏話が多い作品ですよね。食事で麺類を食べようとすると通報が入るっていうジンクスも面白かったです。

戸田:うん、そういうネタが先生のギャグセンスで描かれているのがまたよくて、「ああ私が味わいたかったユーモアってこういう感じだったんだ」っていう気持ち良さがあって一瞬で虜になりました。少しブラックな感じがまたいいんですよね。

:嬉しいですね。

戸田:あとは、読んでいると人間くさいキャラクターたちがなんだか愛おしくなってくるんですよね。最近は、交番で働いている人を見ると「彼らも頑張ってるんだな」と胸がキュンとします

撮影/森清

:なんかもう、漫画家になってよかったです。

永野:私も、勝手に警察って近寄りがたいイメージをもっていたんですけど、原作を読んで真面目で人間味がある人たちなんだなというのを感じました。川合として読んでいる自分と永野芽郁として読んでいる自分がいたんですけど、どちらの視点から見てもすごく揺さぶられて、泣きました。笑いながら泣きました

戸田:ああ、感動するシーンもあったなあ。ギャグだけではなくて、そういう緩急があるのもこの作品の魅力ですよね。

:感動すると言っていただけるのは意外でした。永野さんはどこで泣いてくださったんですか。

永野:川合が失敗したり、自分の言動を後悔しているときに、藤先輩がカバーしてくれるじゃないですか。その関係性にグッとくるんです。あとは、川合が成長していく姿を見ている自分と、これから自分がその人になるんだな、という気持ちが混ざって、泣けてくるものがありました。人が成長する姿ってなかなか間近に見ることってできないじゃないですか。それを直接的に感じることができたのは嬉しかったんです。