台湾新竹市,TSMC本社 by Gettyimages

日本の「半導体産業」は復活しない…台湾の最先端企業を誘致しても「ムダ」なワケ

技術ではない、経営が問題なのだ

半導体不足が、自動車生産などのネックになっている。これには、米中経済摩擦も関わっている。

このため、半導体の自国内生産が必要という意見が各国で強まっている。日本政府も、台湾の先端企業TSMCを誘致する計画を発表した。

しかし、いくら補助金を出して誘致しても、日本企業の意思決定体制や経営戦略が現状のままでは、日本の半導体産業を復活させることはできない。

日本が弱いのは「先端ロジック」

一口に「半導体」と言っても、様々なものがある。

いま問題になっているのは、データ処理を担う「ロジック」(論理素子)と言われる集積回路だ。最近のスマートフォン用のロジックは、一個の半導体チップ上に多くの機能を載せたものになっている。これは、「SoC」(System on a Chip)と呼ばれる。

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ロジック素子の性能は、回路幅が細いほど高くなる。スマートフォンなどで使うのは、5nm(ナノメートル)以下のものだ。ロジック半導体には車載用もあるが、ここで使うのは、28nm、40nm、65nm のものだ。これは、5世代ほど前の古い技術で作られる。

なお、半導体産業では、設計を行う企業と、生産を担当する「ファウンドリー」と呼ばれる企業が分かれていることが多い。

世界最先端のファウンドリーは、台湾のTSMC(台湾積体電路)だ。5nm以下の生産は、台湾でしかできない。日本の半導体メーカー、ルネサスの最先端製品は40nmであり、大きな差がある。

 

半導体には、これ以外に「メモリー」(記憶素子)やセンサーがある。東芝の半導体メモリ事業を分社化して設立されたキオクシアが生産しているのは、NAND型フラッシュメモリだ。また、ソニーが強いと言われているのは、イメージセンサーだ。

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