キャリア構築はマイナスからのスタート

ーーエミさんは娘さんが保育園に通うようになったら、就職活動をされる予定ですか?

エミさん:はい。ただ、その前に語学と何か専門的なスキルを習得する必要があると思います。日本では、とある企業でリーダーとして働いていましたが、そのスキルを活かせるのは上級レベルのフィンランド語ができてこそ。語学の習得から始めると考えると、キャリアはマイナスからのスタートですね。英語でできる仕事があれば飛びつきたいですが、こちらではほとんど見つからないようです。

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ーー確かに、大学に入り直して子育てしながら勉強されている日本人女性の方もいますよね。パワフルで充実しているように見えますが、大変なことも多いんじゃないかなと。

エミさん:すごいですよね。神経を張り巡らせながら育児をして、その疲れを癒やすヒマもなく勉強するなんて。私に真似できるのかなって不安があります。

エミさんは慣れない文化や言葉の壁があるなかで、初めての育児に奮闘する日々を送る(写真はイメージです) Photo by iStock

ーーこちらは専業主婦が一般的ではなく、多くの女性が子育て後にフルタイムで職場復帰されると聞きます。「早く社会復帰しなきゃ」と、プレッシャーを感じることはありますか?

エミさん:正直、毎日そんなプレッシャーにおそわれますね。つい先日も不安が募って夫にぶつけてしまって…...。でも、彼が「数年後に仕事で主導権を握れるようになったら、英語で働けるポジションを提供できるかもしれない」と言ってくれたので、もう一度がんばろうと思えました。

サユリさん:周囲からそんな話を聞きますが、私自身はそれほどプレッシャーには感じませんでした。共働きの夫婦は多いのですが、それほど他人に干渉しないし、「文化が違う外国人なんだから、現地人と同じ生活ができなくて当たり前だよね」と受け入れてくれている感じがあるような。

エミさん:確かに、フィンランド人の専業主婦の友人は「好きなように過ごすのは権利だし、当然のように専業主婦として過ごしている」と言っていて、そんな人もいるんだなとは思いました。ただ、私は外国人で不利な立場だし、何かあったときのためにも自立しなきゃと思いますね。