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就活で「失敗する学生」「成功する学生」の差は、80年前から変わっていない

戦前の「就活マニュアル」を読み解く

現代でも、意外と役立つ就活マニュアル

今私の手元に、『就職の栞』という冊子がある。1937(昭和12)年9月に東京帝国大学学生課から出されたものだ。縦横15cm×11cm、全部で40ページほどの、お世辞にも豪華とはいえない就活マニュアル。その「はしがき」には、次のようにある(引用に際し、旧漢字・旧仮名遣いを書き改めた)。

「長い学窓の生活も今や終りに近づいて多くの諸君の胸には必ずや大きい喜びと微かな不安とが交錯していることであろう。永い間の研鑽が実を結んで今やその価値を社会に問おうとする喜びの中に、自ら志望する方向が果たして自分を受け入れてくれるか、就職戦線に出るには如何なる用意を以てすべきかなどという不安が雲の如く去来することだろう。この小冊子はこれらの不安を持たれる諸君の為に、必ず参考になると思われる事項を記述したものである」

『就職の栞』(筆者撮影)
 

今の大学生は、コロナ禍にあってまさしく「不安が雲のよう」な状態にある。そして、6月1日の大手企業の採用面接解禁を経て、すでに大勢は決しているといわれる中、まだまだ悪戦苦闘中の就活生も多くいる。そうした人びとにとって、少しでも益する言葉、救いの言葉はないかと、ためしにこの84年前の就活マニュアルをひもといてみた。

そして得た結論は、「意外と今でも使える!」である。

もちろん、『就職の栞』が対象としているのは、大学進学率数パーセントの時代の、超エリートな東京帝国大学生たち(すべて男性)である。だが、今日にも通じる、意外と普遍的な教訓も述べられていた。

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