ミャンマー市民が少数民族武装組織と共闘、軍政との「内戦」に発展する可能性

ロヒンギャ組織にも連携を呼び掛け
大塚 智彦 プロフィール

ASEAN代表、赤十字総裁と会談

軍政トップのミン・アウン・フライン国軍司令官は6月4日、ネピドーで今年のASEAN議長国であるブルネイのエルワン第2外相、リム・ジョクホイASEAN事務局長と会談した。

会談ではASEAN側が、4月24日にジャカルタで開催され、ミン・アウン・フライン国軍司令官も出席したASEAN臨時首脳会で合意した「暴力行為の停止、ASEAN特使派遣」などの5項目について履行を求めたのに対し、ミン・アウン・フライン国軍司令官は民主派が組織したNUGは違法であると主張、人道支援強力に関して意見交換したという。

ジャカルタで合意された5項目に関しては、その後ミャンマー軍政が「適当な時期が来たら対応する」として履行に関しては何ら言質を与えておらず、今回もASEAN側が派遣するASEAN特使の候補者名を軍政に伝えた(6日にASEANが明らかにした)ものの、特使受け入れに関して具体的な進展はいまのところはないという。

このASEAN特使との会談に先立ち、6月3日、ミン・アウン・フライン国軍司令官は赤十字国際委員会のペーター・マウラ―総裁と会談している。この会談では人道支援の強化や医療従事者の尊重、そして暴力の停止を赤十字側が申し入れたとしているが、軍政の反応に関する報道はない。

クーデター発生後、ミン・アウン・フライン国軍司令官は初の外遊としてインドネシアのジャカルタを訪問、ASEANが司令官を「ミャンマー首脳」として遇したことを踏み台にして、赤十字国際委員会総裁、ASEAN代表との相次ぐ会談は、「実質的な国家指導者」としての立場を内外にアピールする格好の場となったといえる。

 

NUGはASEAN代表に対して「軍政だけでなく我々NUGとも会談するべきだ」と主張したものの、NUGを非合法組織としている軍政がそれを認める訳もなく、反軍政の市民らからは「ASEANには失望した」との批判も出る事態になっている。

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