離婚を決意した夫婦の恋模様をコミカルに描いだドラマ『リコカツ』(TBS)が話題だ。北川景子演じる咲と永山瑛太演じる紘一が、出会って3ヵ月で結婚したものの、価値観の相違から離婚することになり……というストーリーだ。

そこでドラマにちなみ、“円満離婚弁護士”として活躍している原口未緒先生に、現実のリコカツ事情を伺った。すると、「咲と紘一夫婦の場合は子供がいないが、子連れ離婚となると“リコカツ”はさらに重要になってくる」とのこと。様々な実例とともに、“子連れリコカツ”のポイントを解説してくれた。

子連れ離婚最大の問題は「親権」

子連れ離婚で最大の問題となってくるのは、やはり親権をどちらが取るか、だろう。日本では子の福祉の観点から「環境優先の原則」があり、余程のことがない限り、主に子供の面倒を見ている母親が親権者となる場合が多い。原口先生も「親権を父親に取られることは非常に少ない」と言うが、そうは言ってもゼロというわけではない。なぜ親権を失うようなことが起こるのかというと……。

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ほとんどは知識不足、準備不足です。まさに、リコカツをきちんとおこなっていれば防げたこと、と言えるかもしれません。というのも親権というのは、一度決まってしまうとほぼ100%変更することができないのです。

私が初めて親権を取り返すため担当したクライアントさんは、『後から取り返せるだろう』と考え夫に親権を渡してしまった、という方でした。なぜ渡してしまったかというと、離婚の原因が自分の浮気だったからです。夫だけでなく、義理の親も一緒になって責め立ててきたため、パニックになって言われるがままに離婚届けにサインし、あれよあれよと親権も取られてしまったそうです。

これは子連れ離婚を考えている女性には是非知っておいてもらいたいのですが、浮気をしたことと親権は別問題なのです。大事なのは、母親としてちゃんとしているかどうか。虐待でもしていない限り、浮気をしても子供にとっての『環境優先の原則』は変わらず適用されます。

でもそのクライアントさんは、浮気がバレてパニックになっているところに、『子供を育てる資格がない』、『浮気したから親権は俺にある』などと言われ、鵜呑みにしてしまったのです。

それで落ち着いてから、子供を取り返したくて相談に来られたのですが、これがどうやっても覆すことができなかった。私もこのときが親権奪取を担当するのは初めてでしたので、『親権者欄に夫の名前を書いただけで!?』と衝撃だったほど。日本の紙文化の厳しさを思い知りましたね」