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マスコミ「記者クラブ」の信じがたい閉鎖性…米出身ジャーナリストが見たもの

だから、似たようなニュースばかり
マーティン・ファクラー プロフィール

特に戦場だったペリリュー島での明仁天皇の様子を紙面でアメリカ国民に伝えることは意義のあることだと思い、当時、ニューヨーク・タイムズ紙の東京支局で働いていた私は、天皇・皇后のパラオ訪問の同行取材を宮内庁へ申し入れた。

記者クラブから締め出しを食らう

宮内庁は私の取材申請を快諾してくれた。しかし、別の問題が発生した。宮内記者会の存在だ。少し余談めいているが記しておきたい。

当時、パラオの空の玄関口、パラオ国際空港へは、成田空港からデルタ航空が週2便を就航させていた。フライト時間は約4時間半。宮内記者会に所属する大手メディアの記者たちは、チャーター便で行ったが、私はパラオに長く滞在したかったので、デルタ航空の普通の便を使い、空港からはレンタカーを借りて、コロールまで移動した。

パラオの島々[Photo by iStock]
 

ホテルは、宮内記者会に所属するメディアと同じだったから、そのあとは一緒に移動できると考えていた。

ところが私には、コロールからペリリュー島まで移動する船の乗船許可が出なかった。宮内記者会が手配した船だから、という理由だ。記者会に所属していない私と週刊誌、月刊誌の記者は乗れなかった。経費面を負担すると提案しても、状況は変わらなかった。

日本から遠く離れた場所でも発揮される縄張り意識に笑うしかなかったが、想定していた事態でもあった。これまでに何度も、日本の記者クラブ特有の閉鎖的な体質に、辟易とさせられてきたからだ。

ほんの一例を示そう。ウォール・ストリート・ジャーナル東京支局の特派員として、日本銀行を担当していたときのことだ。就任したばかりの日本銀行の福井俊彦総裁の記者会見への出席をめぐってひと悶着あった。

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