中国シノファーム製ワクチンの有効性「78.1%」がハッタリだった可能性

中国が発表する「数字」は信用できない
朝香 豊 プロフィール

やはり武漢ウイルス研究所が起源なのか

そもそも、新型コロナウイルスの起源が武漢ウイルス研究所だったのではないかという話さえ、もはや根拠なき陰謀論ではなくなっている。

英ロンドン大学のアンガス・ダルグリッシュ教授とノルウェーのウイルス学者のビルガー・ソレンセン氏は、ワクチン開発のためにこのコロナウイルスのサンプルを分析した際、実験室の操作でしか得られない「ユニークな痕跡」を発見した。ウイルスのスパイクに正電荷のアミノ酸が4つ並ぶという自然界には存在しない構成が見つかったのである。

磁石が鉄を引きつけるように、この構成は人体組織にくっつきやすい構造になっていて、ウイルスに人為的に手を加えて感染力を高める「機能獲得研究」によって作り上げられたものではないかと推察されている。さらにこのウイルスには信頼できる「自然的な先祖」がいないことからしても、武漢ウイルス研究所で作られたものである可能性が高いとの結論を導いている。

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ウォール・ストリート・ジャーナルは、2019年11月に武漢ウイルス研究所の研究者3人が病院で治療が必要なほどの体調不良に陥っていたことが米情報機関の報告書で明らかになった、と報じた。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長も、新型コロナウイルスの発生源が武漢ウイルス研究所だった可能性があると、上院の公聴会で発言した。

また、米下院情報特別委員会も「新型コロナウイルスと武漢ウイルス研究所」と題した詳細なレポートを発表し、この中で武漢ウイルス研究所から漏出しコロナウイルスの感染拡大が始まったことを示す重大な状況証拠が存在することを示した。

状況証拠とは、主に以下のような内容である。

1)中国では研究所からウイルスが漏洩して人に感染する事態がこれまでも何度もあること
2)早くも2017年には武漢ウイルス研究所が必要な安全性確保のプロトコルを守らずに危険なコロナウイルスの研究を行っていると、中国駐在のアメリカの外交官たちが何度も警告をしていること
3)人間に感染しやすくするようにウイルスに変異を起こさせる機能獲得型研究が武漢ウイルス研究所で行われていたこと
4)武漢ウイルス研究所には中国人民解放軍が関与しており、生物兵器計画があったことは文書に残っていること
5)新型コロナウイルスが広がった実際の状況を隠そうと中国政府が何度も動いていること

そのうえで、中国政府が完全に信頼できる調査を邪魔していること自体が研究所からの漏出説を裏づける圧倒的な状況証拠だという、中国政府に対する痛烈な皮肉まで付け加えた。

 

今回のウイルスが他の生物を介して人間に自然と感染するようになったとする中国政府の見解を支持できる状況証拠はないに等しく、そもそも人間に伝染させた動物の特定さえできていないことも、この報告書は指摘している。

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