子育て中の両親を支える「ネウボラ」の存在

自分らしいキャリアを形成するにあたり、国が運営する母子とその家族を支援する「ネウボラ」の制度にも大いに助けられたそう。ネウボラとは、妊娠してから子どもが就学するまでの間、担当の保健師が子育てにまつわる相談に応じるもので、一家のウェルビーイングを支える欠かせない制度となっている。

「私はネウボラのヘビーユーザーでした。というのも、まさか双子を妊娠するとは思わず、第二・三子の妊娠時にショックが大きくて…...。妊娠を喜べなかった私に、担当の保健師は精神カウンセラーを紹介してくれました」

それから子どもが生後10ヵ月になるまで、清水さんは夫とともに定期的にカウンセリングへ通った。「生まれてきてくれてありがとう」と子どもに感謝できるようになりたいという清水さんの目的達成のために、このカウンセリングが精神的な支えになってくれたそうだ。

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自宅マンションの庭で子どもたちと。「ネウボラがなかったら精神的に行き詰まっていたかもしれない」と語るほど、清水さんにとってネウボラは力強いサポーターだった 画像/清水さん提供

さらに、双子が誕生するとすぐに、担当の保健師は週2回のソーシャルワーカーの派遣も勧めてくれた。

「当時、長男は2歳でトイレトレーニングの真っ最中でした。保健師の方は、睡眠時間を含めた私のスケジュールを細かく聞いたうえで、ソーシャルワーカーの利用を勧めてくれました。これも完全無料で対応も素早い。相談した2日後には担当者が派遣されるようなスピード感です。今思うと、すべてが鬱(うつ)や虐待などの予防だったのだろうなと思います」

このネウボラは子育てにまつわる相談のサービスだが、離婚やDVなど子どもの成長に関わる重大な夫婦間の問題もカウンセリング時に考慮されているようだ。

日本でも、妊娠から子育て期まで保健師が中心となって親子を一貫してサポートする「ネウボラ」の仕組みが広がっている。この政策を推進する公明党の公式HPによれば、2018年4月時点で、市区町村の44%に当たる761自治体で導入されているという(※3)。

※3 https://www.komei.or.jp/komeinews/p24942/