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中国で、若者の「世捨て人」化=「タンピン主義」が大議論を巻き起こしていた…!

「寝そべり大先生」への共感

突然現れた流行語

5月中旬くらいから、中国のネット上である言葉がさかんに飛び交い始め、社会現象となっている。それは「躺平」(タンピン)という中国語だ。「横たわる」「寝そべる」という意味だが、転じて、若者たちが「結婚しない、子どもも要らない、家や車も買わない、消費しない、最低限しか働かない、質素な生活を送ること」を選択する低意欲、低欲望のライフスタイルのことをいう。

きっかけは4月、ある中国人が「百度貼吧」というコミュニティサイトに「躺平(タンピン)主義は正義だ」という文章を書き込んだことだった。要約すると、

「自分はもう2年も働かないで遊んで暮らしている。間違っていないと思う。圧力は誰かとの比較や、先人たちの伝統的な考え方によって自分に重くのしかかってくるが、人間はそうであってはならない。自分は古代ギリシャの哲学者のように、横たわって(タンピン)、ただ何もしないで過ごすことにする」

というものだ。

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この文章はすぐに削除されたものの、ネット上でバズり、あっという間に拡散されて流行語となった。最近ではSNSで「今日、寝そべった?」「僕たちも一緒に寝そべろう」などという表現も見かけるほどだ。

最初に「タンピン」という言葉を使ったこの中国人は、ネット上で「タンピン大師」(寝そべりの大先生)と呼ばれるようになり、大勢のネットユーザーや評論家、大手メディアも、この「何もしない」現象を「タンピン学」、「タンピン主義」「タンピン族」などと呼び、議論が沸騰する事態となっている。

なぜ若者たちはこの「タンピン」という言葉に敏感に反応し、共感したのか?

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