女優・浅田美代子が動物愛護を始めた理由

「今から12年前、生まれて初めて保護犬を飼いました。千葉県の動物愛護センターで殺処分寸前になっていた犬を引き取ってきたのです。アヴィと名付けたその子は推定年齢5、6歳のメスで、歯が折れているなど、体に虐待された形跡がありました」

女優の浅田美代子さんは近年、熱心な動物愛護活動家としても知られている。浅田さんを動物愛護活動に導き、その原動力になっているのが、このアヴィさんとの出会いだったという。

浅田さんを動物愛護に導いたアヴィさん。12年間、浅田さんと過ごし、今年5月に推定17~18歳で旅立った。浅田さんにとってかけがえのない愛犬。写真提供/浅田美代子

「以前、私の母が亡くなったときに、当時、飼っていた2匹の犬たちが何よりも私の心の支えになり、その存在の大きさを痛感したことがありました。そのときの想いから、『私も犬や猫に対して、何かできることをしたい』と、保護犬を引き取ることにしたのです。それがアヴィさんとの出会いでした。

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虐待を受けていたせいか、アヴィは最初のうちは近くに人がいるとご飯も食べられないほど警戒心が強かった。それが、少しずつ、少しずつ慣れてきて、うちに来て半年が経つか経たないか、というある日、私が仕事から帰宅した時に、しっぽを振って玄関まで出てきてくれたんです。その姿を見て、ああ、心を開いてくれたんだ! と思ったら涙が止まりませんでした。

この子はあのまま引き取り手もなく動物愛護センターにいたら殺されていたのか、と思うと、いてもたってもいられなくなって……。そこからですね、犬猫の殺処分ゼロを目指す活動に参加して、全国各地で講演をしたりするようになりました」(浅田さん)

写真提供/テアトル・ド・ポッシュ
浅田美代子さん 女優、歌手。73年ドラマ『時間ですよ』でデビュー。国民的人気者に。映画『釣りバカ日誌』シリーズ(94年~09年)、河瀬直美監督『あん』(15年)、『朝が来る』(20年)など多数出演。動物愛護活動にも熱心に取り組んでいる。