「トランスジェンダーは個性」という言葉に、当事者の私が「苦い気持ち」になるワケ

「みんなちがって、みんないい」?
遠藤 まめた プロフィール

やっかいな個性なんて、天から突然降ってきたハトのフンのようなものです。自分で選んだつもりのない、頭上から落ちてきた何か。

通常、ハトのフンのようなものを個性だとは呼びません。他人とちがっている自分の特徴のすべてが好都合であるわけがなく「みんなちがって、みんないい」なんてつぶやいていいことを言ったつもりになっている人は、人間がときに直面する絶望的な、砂をかむような気持ちを軽く見ているんじゃないかとさえ思います。

 

大人になった現在、私は自分がトランスジェンダーであることを「ハトのフン」とは思っていませんが(そのことで出会えた友人や、得られた経験に価値を見出しているからです)、それでも高校生のときには、だいぶ悩みました。

他人とちがっていることのすべてが、手放しで喜べるようなことだったら、どれくらいよかったでしょう。そして、他人とちがっていることのすべてが、手放しで喜べるようなことだったら、どれだけ人生はつまらないものになってしまうことでしょう。

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