「トランスジェンダーは個性」という言葉に、当事者の私が「苦い気持ち」になるワケ

「みんなちがって、みんないい」?
遠藤 まめた プロフィール

自分のある性質について、どうしても好きになれなかったり、みんなと同じようであれば楽だったのにと嘆いたりした経験は、だれしも少なからずあるのではないでしょうか。そのような葛藤が、小学館のキャンペーンに寄せられた様々な定義に反映されているように思えます。

思い返せば、私は自分が高校生の頃にトランスジェンダーだと気がついたとき、それまで自分が個性的だと言われてほめられていたこと(発想が面白いとか、同世代が知らない映画や音楽を聞いていたとか)と、自分がトランスジェンダーだということが、同じ個性という箱につっこまれることには、とても違和感がありました。

〔PHOTO〕iStock
 

そのことで差別されたり、不便だったり、大変なことがいっぱいある事柄を、なにも知らないだれかに「めでたし、めでたし」とハッピーにまとめられるような気がしてムッとしたんですね。

当時、教室で私の隣席だった同級生のごっちゃんは、とても個性的な生徒でした。彼女はマンガ「キン肉マン」が好きで、「キン肉マン」の二次創作作品を描くために、いつも学校の最寄りのセブン・イレブンで「週刊プレイボーイ」を立ち読みしていました。

「週刊プレイボーイ」には「キン肉マン」が連載されていましたが、同時にこの雑誌は、水着のグラビアタレントが表紙をかざる青年誌で、エッチなコンテンツもたくさん載っていました。

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