「オタク」になりたい若者たち。倍速でも映画やドラマの「本数をこなす」理由

生存戦略としての倍速試聴
稲田 豊史 プロフィール

「拠りどころ」としてのオタク属性

「ハマれる趣味を、どうやって探せばいいですか?」
「好きなことを、どうやって見つければいいですか?」
「やりたいことが見つかりません。どうすればいいですか?」

彼らの不安は、ネット上でよく見かけるこのような相談の形で現れる。親切なインフルエンサーやオンラインサロン主が、その相談相手や受け皿になっているのは周知の通り。

「属するだけで安心できていたメジャーが消えてしまった今、彼らが探しているのは、要は“拠(よ)りどころ”なんだと思います。自分が属しているだけで、楽しいと思える場所。それが、オタクという属性です。オタクって、はたから見てて、すごく楽しそうじゃないですか」(森永氏)

それが、「若者がオタクに憧れている」の正体である。

 

「ただ、オタクと言っても研究系のオタクではなく、正確に言えば“推し活動”をしているオタクに憧れます。対象はアイドルでも、クリエイターでも、特定のアニメキャラクターでもいい。推し活動をしているオタクはすごく輝いているから、自分もああなりたいと切望する。もしそうなれて、オタクという属性を手に入れられれば、結果的に自分は“個性的”にもなれる、と捉えている」(森永氏)

不安も解消できるし、個性も手に入る。一石二鳥だ。

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