# ドラマ

『大豆田とわ子』にチラつく「不気味さ」の正体…これは“ホラー作品”なのか?

「あえて描かない」という手法が見事
成馬 零一 プロフィール

第3話では鹿太郎が仕事で撮影した女優・古木美怜(瀧内公美)から、第4話では八作が親友(岡田義徳)の恋人・三ツ屋早良(石橋静河)から好意を持たれる一方で、とわ子と元夫たちとの過去が断片的に描かれるという、順当な滑り出しだったが、物語の背後には得体のしれない不穏な気配が常に漂っていた。

たとえば第4話では八作と早良の話と同時進行で、とわ子の親友・綿来かごめ(市川実日子)の物語が描かれる。

八作が誰かに恋していると思ったことが原因で、とわ子は自分から離婚を切り出したのだが、ある日、八作の片思いの相手がかごめであることに気づいてしまう。

3人の間では特殊な三角関係が続いており、これこそが隠されていたメインエピソードかと思いきや、かごめは第6話で亡くなってしまう。

綿来かごめ役の市川実日子[Photo by gettyimages]
 

「あえて描かない」という見せ方

その描き方は実に唐突だった。

第5話でとわ子は、自分と同じように3回離婚を経験しているイベント会社の社長・門谷(谷中敦)と仕事で知り合い、プロポーズされる。しかし、男にとって離婚は勲章だが女にとっては傷だと語り、とわ子を「かわいそう」だと言う門谷のプロポーズをとわ子は断る。

2人のやりとりの最後に「なんだこれは、ホラー映画か?」というナレーションが被さるのだが、なるほど『まめ夫』は、カッコいい男が次から次へと登場する楽しい話と見せかけておいて、実は男たちは全員モンスターだったという「ラブコメからホラーへの反転」を描きたいのだなと思った。

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