度重なるルールの変更、疲れていませんか?

新型コロナウイルスにおける3度目の緊急事態宣言が、9都道府県(北海道・東京・愛知・大阪・兵庫・京都・岡山・広島・福岡)で2021年6月20日まで延長されることが決まりました。
東京オリンピックの開催が間近に迫る中、感染者数の状況によってはさらに延長される可能性も大いに考えられます。

感染症を広めないためには、政府が定める明確なガイドラインはもとより、それに対する国民の正しい理解と協力が不可欠です。
とはいえ、ルールの度重なる変更や追加、新たな罰則の急な制定に、戸惑いと疲れを感じている人は多いのではないでしょうか
不充分な補助の中で、特定の業界が営業自粛を強いられているなど、理不尽に思えてならない状況も見受けられます。

また、政府によるガイドラインとは別に、コミュニティで独自の感染症対策を講じている地域も存在します。
僕は今回の緊急事態宣言に入る前、とある地域に赴いた際、体調はいたって良好で平熱、もちろんマスクもしていたにもかかわらず、飲食店で入店を拒否され、苦い思いを経験しました

今回はそのときのエピソードと、感染症対策における心の持ちようについて、みなさんといっしょに考えていきたいと思います。

経済をまわすことと、感染拡大を防ぐこと。両立するために苦しみながら頑張っている飲食店は多い。そして利用者がわもストレスと闘っている……Photo by iStock
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緊急事態宣言中ではなかったのに…

あれは、2021年4月初旬。数回にわたって延長された2度目の緊急事態宣言が、やっと解除された頃のこと。
都内近郊の人気観光地まで行く機会がありました。その町で働く知人が主催するイベントを尋ねるのが目的でした。

そこは、都心から約1時間半、高級住宅や別荘が建ち並ぶ海辺の町。美しい海岸を目当てに、週末には近隣から多くの人が訪れます。

もちろん、緊急事態宣言が解除されたとはいえ、まだまだ油断できない状況。
僕は東京都に住んでいるので、都外への移動はできる限り控えなければと思いながらも、緊急事態宣言の解除を待った上で、数ヵ月ぶりの都外への外出でした。

この日は、僕を含めた大人4人と未就学の子ども1人で行動していました
若干の多人数ではありましたが、体調を万全に整え、マスクはもちろん、手指用の消毒ジェルも完備し、電車に乗っていざ目的地へ。

駅に到着し、まずはみんなで昼食を済ませることに。
大通りの裏手に回ると、地元民に愛されていそうな小さな洋食店を見つけたので、ここでランチにしようかと門を叩きました。

Photo by iStock

「いらっしゃいませ!」
時刻は12時少し前、テーブルが8つほどの店内にまだ客はおらず、店主らしき女性が明るく迎え入れてくれました。
「こんにちは、大人と子どもで5名なんですが」

ところが、我々を一瞥すると、女性の表情が一変。
「ああ、5人ですか。うちは4人テーブルしか置いてないんで」

さっきまでの歓迎ムードはどこへやら。それは明らかに、我々を拒絶する冷たい視線でした。

「あの、子どもは膝の上でも大丈夫なんですが」
「いえ。すいません」
もはや、こっちの目を見てもくれない
。その横顔には、はっきりと「お引き取りください」と書いてあるかのようでした。
これは取り付く島もない。我々は諦めて店を出ました。

いや、わかる、わかるよ、と。
内閣官房も「飲食の場面におけるコロナ感染症対策」で、「飲食店に行く際は、できるだけ、家族か、4人まで」と案内しています。未就学の子どもを含むとはいえ5人で行動していた我々が浅はかだったかもしれない。
けれど都内では、たとえ緊急事態宣言中であっても(マスク未着用や発熱がある場合を除いて)未就学児を含む5人組が飲食店で入店を拒否されるなんて、聞いたことがありません。
3人と2人に分けて席につけば、ソーシャルディスタンスも保てます。
それなのにお腹を空かせている子どももいる中で、交渉の余地すら与えてもらえないとは、あまりにも無慈悲じゃありませんか。