2021.06.08
# 恐竜

中国の「恐竜のタマゴの里」をご存じか?…意外なところで輝く地味な街

道路工事中にもタマゴを発見!
安田 峰俊 プロフィール

道路工事中にタマゴ発見!

また、江西省韓州市付近ではタマゴの化石の発見例も多い。最新のところでは2021年4月21日の午前中、贛州市于都県寛田郷楊公村付近において幹線道路の建設に従事していた労働者数人が、工事現場で丸っこい石が吹き出物のようにぽこぽこと突き出した岩盤を発見した。

これは恐竜のタマゴの化石ではないかと考えた労働者の肖さんは、すぐさま周囲の作業を停止させて現場を保存し、楊公村の共産党支部書記・管宝華さんに電話。菅さんは現場を見てから、さらに寛田郷政府に連絡、寛田郷の党幹部がさらに于都県博物館に連絡した。

博物館のスタッフが確認したところ、肖さんが見つけた石は確かに恐竜のタマゴの化石で、数は10個であるとされた。

 

新華社によると、江西省では恐竜のタマゴの化石発見例が多く、省内ですでに数万個が見つかっており、その多くは贛州市(区部)や、贛州市に属する信豊県で発見されたという。多くは約6600万年前の白亜紀末期のものとされている。

贛州市はもともと、中国共産党の初期の革命拠点だった以外には、いまいち観光資源が乏しい地域だったのだが、近年はしばしば古生物の化石が見つかることで、恐竜が新たな地域おこしの目玉になっているという。2017年には中国古生物化石保護基金会によって、贛州市に「中国恐龍乃郷(中国恐竜の里)」なる愛称がつけられた。

詳しくは次回言及していくが、贛州市で見つかる恐竜化石の特徴は、タマゴが多いほかに、多種多様なオヴィラプトロサウルス類が報告されていることだ。もともと「タマゴ泥棒」の濡れ衣を着せられていた恐竜の仲間が、たくさん見つかっているのである。

江西省贛州市、なぜか恐竜のタマゴとの縁が深い不思議な街なのである。


【参考】
Shundong Bi 他「An oviraptorid preserved atop an embryo-bearing egg clutch sheds light on the reproductive biology of non-avialan theropod dinosaurs 」
雲南大学古生物研究院「毕顺东团队发现7000万年前正孵卵的窃蛋龙化石与现代鸟类孵蛋姿态一致」http://www.ynuip.ynu.edu.cn/info/1012/1261.htm
北海道大学「ヒクイドリのように大きなトサカを持つ新種のオヴィラプトロサウルス類恐竜を発見・命名」https://www.hokudai.ac.jp/news/170808_pr.pdf
新華社「江西赣州一工地发现10枚恐龙蛋化石」 https://www.163.com/dy/article/G8P71B9T05346RC6.html
新華社「我国发现7000万年前正孵卵的窃蛋龙化石 与现代鸟类孵蛋姿态一致」http://www.xinhuanet.com/2021-01/03/c_1126940854.htm
贛南日報「于都县宽田乡杨公村发现恐龙蛋化石!」http://cmstop.gnrbs.cn/p/114715.html

 

関連記事