中国では実物大ガンダム像が登場(photo by gettyimages)

『機動戦士ガンダム』 ハリウッド実写映画化に見る“世界戦略”

アニメビジネスの「未来を占う」

実現性が一気に増した実写「ガンダム」

日本のロボットアニメを代表する『機動戦士ガンダム』が、米国で実写映画化される。2018年夏に、ロサンゼルスのファンイベント「AnimeExpo2018」で、アニメ製作会社サンライズと米国映画会社レジェンダリー・ピクチャーズが共同発表した本企画の実現が、がぜん現実味を帯びてきた。

この4月、世界配給 にNetflix が決定、監督は『キングコング 髑髏島の巨神』の大ヒットで高い評価を受けるジョーダン・ボート=ロバーツと発表された。若手新鋭の投入からは、実写「ガンダム」が大型プロジェクトであることが分かる。

ジョーダン・ボート=ロバーツ氏(photo by gettyimages)
 

『機動戦士ガンダム』は1979年にサンライズ(当時日本サンライズ)がアニメーション制作したテレビアニメシリーズ。それまでのロボットアニメよりリアルなSF設定や 巧みな人間ドラマを持ち込むことで若者の心を掴み社会現象を巻き起こした。アニメ史に輝く金字塔だ。以来40年以上、数々の続編やシリーズ作品を生み出し、世代を超えたファンからの支持を集める。

それだけに2018年の実写化発表は大きな注目を集めたが、その段階で配給やスタッフは明らかにされなかった。実写企画発表はされたけれど、完成まで辿りつかない数多い初期段階の企画のひとつとも思われた。しかし世界最大規模の視聴者を持つ映像配信プラットフォームのNetflixは豊富な資金を持つ。その参戦で状況は大きく変わった。

サンライズとパートナーを組むレジェンダリー・ピクチャーズは『パシフィック・リム』や『ダークナイト』など、ハリウッドで次々にヒットを飛ばす大手映画会社である。『GODZILLA ゴジラ』や『名探偵ピカチュウ』と日本コンテンツの導入に積極的なことでも知られる。アニメ配信の世界的な拡大で近年盛り上がりを見せる日本コンテンツの人気を巧みに実写映画につなげている。

日本コンテンツを活用した視聴者獲得は、Netflixの狙いでもある。2017年の『DEATH NOTE』の米国版映画化を皮切りに日本アニメ・マンガ原作に次々と取り組み、サンライズとは『カウボーイビバップ』の実写ドラマシリーズでも協力する。ガンダムでの取り組みも違和感はない。SFアクション『カウボーイビバップ』は、コロナ禍で紆余曲折はあったが、現在は撮影を終了し、あとは配信開始を待つばかりだからだ。

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