パナソニック「4000万円早期退職」、ついに「タダのおじさん社員」が生き残れない時代へ…!

加谷 珪一 プロフィール

以前は「日本型雇用」という言い方が標準的であり、日本だけが特殊であるというニュアンスが伴っていた。近年になって、「ジョブ型」「メンバーシップ型」など、世界にはいろいろな型がある(つまり日本の雇用形態は特殊ではない)かのような言い回しが普及するようになってきた。

なぜ、この言い回しが定着したのかハッキリしたことは分からないが、最近は、日本のやり方は特殊であるという「事実」を指摘しただけで、常軌を逸したクレームや誹謗中傷が多数、飛んでくる。メディアや専門家がこうした暴力を恐れて自主規制し、オブラートに包んだ言い方が広まったのではないかと筆者は考えている。

もともと日本の雇用は終身雇用ではなく、諸外国と同じような制度だった。終身雇用というのは、太平洋戦争の遂行を目的に国家総動員体制によって人為的に作られ、戦後の高度成長期にも継続した一時的な形態に過ぎない。これは日本にだけに見られる特殊な雇用形態であり、しかも理論的に持続不可能な制度である。令和に入って、とうとう制度の維持ができなくなり、以前と同じ(つまり諸外国と同じ雇用形態)に戻っただけと考えた方が自然だろう。

 

人でなければできない仕事の価値はむしろ上昇する

今後、多くの日本企業が大規模な人員整理に乗り出すのはほぼ確実だが、マクロ的に見れば日本の雇用環境は、それほど悪い状況にはならない。人口減少によって市場の絶対値は縮小するが、高齢化もしばらく継続するので、人手不足は解消されない可能性が高いからである。

つまり、働く意思や能力さえあれば、仮にリストラされたとしても、仕事に困ることはないという話だが、問題は仕事の中身である。

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