パナソニック「4000万円早期退職」、ついに「タダのおじさん社員」が生き残れない時代へ…!

加谷 珪一 プロフィール

筆者がざっと計算したところによると、今の社員数を維持したまま、70歳まで雇用を継続すると、40歳以降の昇給はほぼ不可能となる。しかも先ほど、説明したように日本企業はすでに過剰雇用であり、今後、国内市場が急激に縮小するという現実を考えると、人員を大幅に減らさなければ、収益を維持することは不可能である。

しかもコロナ危機によって、全世界的にビジネスのデジタル化が急加速している。ビジネスのデジタル化が進めば、多くの業務が機械に置き換えられてしまうので、ますます人材が余る。筆者はパナソニックの大規模リストラは、今後、日本企業にやってくる壮絶な人減らしの号砲であると考えている。ワクチン接種の目処が立った頃には、多くの企業が続々と人員整理に乗り出すのではないだろうか。

 

メンバーシップ型などという「型」はない

大規模な雇用の整理が行われるということは、いわゆる日本型雇用も名実共に終焉することを意味している。厳しい言い方になるが、多くのビジネスパーソンはこの現実について、ある程度までは理解しつつも、「まだ先のこと」「自分とは直接関係ないこと」と言い聞かせていたのではないだろうか。

それは、日本型雇用を「メンバーシップ型」と呼んでいることからも伺い知ることができる。

メディアではしばしば、これからの日本企業は「メンバーシップ型」から「ジョブ型」にシフトすると説明している。だが、現実には「メンバーシップ型」「ジョブ型」などという「型」は存在しない。諸外国では、業務に対して賃金が支払われるが、日本だけが所属に対して賃金が支払われている。所属に対して賃金を支払うのは日本だけであり、日本の雇用だけが特殊なのだが、あえてこれを型に分類すれば、日本は「メンバーシップ型」、諸外国は「ジョブ型」ということになるだけだ。

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