# 環境

7度目の改正「地球温暖化対策推進法」が、実はかなり「評価できる」理由

目標達成へまだまだ課題は山積みだが…

将来の内閣も推進義務を負う体制に

制定以来、実に7度目の温暖化対策推進法の改正が先週水曜日(5月26日)、参議院本会議で全会一致で可決・成立した。これまで産業界の反対を背景に具体的な目標の記載を拒み続けてきた経済産業省が一転、2050年のカーボンニュートラル(温暖化ガス排出の実質ゼロ)の実現を環境省所管の法律に明記することに応じたのが、今回の改正の特色だ。

これを受けて、環境省は再生可能エネルギーに限定して、発電所などの早期建設のネックになっていた環境アセスメント手続きを簡素化・迅速化できる「促進区域」の創設も実現した。

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この法改正は、国民や事業者、民間団体、地方自治体には求めながら、肝心の政府部内で進んでいなかった「密接な連携」という課題が、経済産業省と環境省の間でようやく進む予感を感じさせるものだ。

加えて、地球温暖化対策が菅政権の退陣後も過去の政権の手垢の付いた政策として放置されることなく、将来の内閣も国策として推進義務を負う体制となったことを評価したい。

とはいえ、経済・産業構造の大転換を迫られる地球温暖化対策の荒波を乗り越えていく体制を整えるには、課題がまだまだ山積みだ。この機会に、世界の流れと日本の取り組みの違いを検証しておこう。

地球温暖化対策推進法は、京都議定書が第3回気候変動枠組条約締約国会議(COP3)で採択されたことを受けて、1998年に制定された法律だ。当時、環境省は、日本の地球温暖化対策の第一歩として、国民、国、地方公共団体、事業者が一体となって地球温暖化対策に取り組む枠組みを定めたものと位置付けた。

が、京都議定書に対する一部産業界の反発は強く、その意向を受けた経済産業省と環境省の間に根深い対立が生じ、「一体となって地球温暖化対策に取り組むための枠組み」という説明がむなしく響いた感は否めない。

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