前澤友作氏「ZOZO株売却」に秘められた“男気”
ファッションEC『ZOZO』創業者で、実業家の前澤友作氏がこのほど関東財務局に提出した書類から、保有していたZOZO株を売却していたことが明らかになった。

前澤氏が提出した『変更報告書』によれば、今年5月25日に前澤氏はみずから保有していたZOZO株の一部である705万5900株を市場外で処分。一株当たり3745円で処分したため、単純計算で約264億円の売却益を得た計算になる。
すでにZOZOの経営を離れている前澤氏だけに古巣の株にはもう興味がないのでは――と見る向きもあるかもしれないが、じつは現実はその正反対。「今回の株売却の背景には前澤氏の“男気”が秘められているんです」と、マーケット関係者が明かす。
「今回、前澤氏に株を売却してくれるように頼んだのは、じつはZOZOのほうからなんです。というのも、東京証券取引所がこれまで東証1部、東証2部、ジャスダック、マザーズと4つに分かれていた市場区分をプライム、スタンダード、グロースという3市場に組み直す市場再編を実施するのですが、再編後に上場企業が新しい市場のどこに入れられるかについては“株の流動性”がひとつの基準になってくる。現在、東証一部に上場しているZOZOとしてはプライム市場に残りたいわけですが、じつは現状ではその流通株式比率を満たしていなかったんです」