ミャンマーで今「外国人ジャーナリスト」が次々と拘束されている理由

反軍政情報はすべて「偽りの報道」容疑
大塚 智彦 プロフィール

米国人であることがネックに

北角氏の釈放には日本政府関係者などの働きもあったとされ、軍政も北角氏釈放前日に国営テレビを通じて「ミャンマーと日本の友好関係、今後の両国の将来を考慮」した結果の起訴取り下げ、釈放であると伝え、政治的判断であることを強調した。

しかし米国籍のダニー氏の場合、北角氏と同じように米政府の働きかけで釈放への道が開かれるかどうかは、極めて微妙な状況と現地メディア関係者はみている。

ミン・アウン・フライン国軍司令官をトップとする軍政は米バイデン政権と「良好な関係、チャンネルを維持してはいない」ことがその一因であるといいう。

Gettyimages

さらに米政府はクーデター直後から軍政幹部の海外資産凍結や国軍が関係する企業などを対象に経済政策を科している。

これまでに個人10人(全て国軍関係者)と宝石類を扱う「ミャンマー・インペリアル・ジェイド」、「ミャンマー木材公社」など複数の企業が制裁の対象となっている。

さらに米政府は国連安保理でもミャンマーを厳しく非難する議長声明などの採択を目指したものの、中国などの反対でレベルが低い「報道談話」に留まらされている事情もある。

こうした米政府の軍政への強い姿勢が続いえいる現状ではダニー氏の早期釈放への道筋は遠いというのが実状という。

 

ダニー氏が編集長を務める「フロンティア・ミャンマー」関係者によると、ダニー氏の家族は拘束のニュースを受けて「打ちひしがれ、混乱している」ことを明らかにしている。同社としては「何よりダニー氏の身柄の安全を確認することが最優先事項である」として治安当局に対してダニー氏に関する照会を続けているものの詳細は不明という状態が続いている。

「身の安全が確認され次第、必要な支援をしていきたい」と同社では内外のメディアや人権団体、そして米政府など国際社会の支援を求めている。

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