日本リスクコントロール社長 寺尾文孝氏

日本を代表する名家・資産家夫妻の自殺

闇の盾(7)政界・警察・芸能界の守り神と呼ばれた男
年会費2000万円。日本最強・最高の危機管理会社、日本リスクコントロール。著名政治家、一流企業経営者、「芸能界のドン」、暴力団組長までが頼りにする知られざる「駆け込み寺」だ。依頼を受けるのは紹介者からの紹介があったときのみ、電話番号も公開せず、ホームページすらない。
同社の寺尾文孝社長は警視庁元機動隊員で、秦野章元警視総監の秘書を経て日本ドリーム観光の副社長を務め、許永中、伊藤寿永光、高橋治則、後藤忠政、中江滋樹らバブル紳士と対峙した。1999年に日本リスクコントロールを立ち上げ、政財界の「盾」として闇から闇に数多くの依頼を処理してきた。政治家・経済人・芸能人たちの「墓場まで持っていく秘密」。その一端を明かす驚愕の手記『闇の盾』の一部を紹介する。

ヤクザに50億円奪られた

2002年末、ある人の紹介で、上品な身なりの初老の男性が姿を見せた。当時66歳の小林奎二郎氏は富士写真フイルム元会長の小林節太郎氏の次男で、富士ゼロックス会長、経済同友会の代表幹事を務めていた小林陽太郎氏の実弟だった。

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小林氏は富士ゼロックスにプラスチック製品を卸す「アトラス」の社長のほか、「富士カラー印刷」など関連会社の社長を務めていた。

相談の内容はなかなかやっかいなもので、小林氏が経営するアトラスは富士ゼロックスの協力会社約100社の集まりの幹事を務めていたが、ささいなトラブルを発端に暴力団から脅され、すでに50億円近くのカネを払わされたという。

 

困り果てた小林氏は、警視庁OBで三田署長、警察学校長などを経験した國嵜隼任氏に相談を持ちかけた。國嵜氏は土田國保警視総監の秘書などを務めたノンキャリの出世頭で、退官後、日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)の理事長を務めていた。

「『これは警視庁じゃどうにもならないから、寺尾社長のところに行かれたらどうですか』と國嵜さんに言われて、こちらを紹介されたんです」

トラブルの内容もさることながら、驚いたのは小林氏の生活ぶりで、世田谷区内の高級住宅街に豪邸を持ちながら、20数年間にわたって夫婦でホテルオークラの別館で生活しているという。米国大使館の目の前にあるホテルオークラは、アメリカ政府関係者の出入りが多いことで知られている。ホテル住まいは掃除や食事、クリーニングなどの手間がかからず富裕層には人気があるが、オークラのような高級ホテルに年間契約で宿泊するとなると、かなりの額になる。それを20年以上続けているのである。

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