相続したマンションを1000万円で「フルリノベ」した夫婦に起こった悲劇

コロナ禍で増加中「重大なトラブル」
日下部 理絵 プロフィール

上の階の部屋で火災が発生して…

ただ、さすがに内装や水回りなどは、年季が入っている。室内は夫婦2人で何度も相談しながら、なけなしの老後資金1000万円を投入し、フルリノベーションを行った。

自分たちの老後のことも考え、開口幅の広い引き戸や、手すりをつけるなど、バリアフリーも取り入れた新築のような部屋に夫婦2人で住む生活がスタートした。猛さんにとっては住み慣れたエリア。お互いに年は取ったが、幼なじみや知り合い家族などもおり、顔見知りがいる安心感がある。

こうした環境に不満を言うかと思った妻も快適に過ごしているようだ。だが、新生活から3ヵ月が経ったころ、悲劇が起こった。

 

ある日のことだ。夜18時ごろ廊下でけたたましい音の火災警報が鳴っている。館内放送で避難が呼びかけられ、慌てて外に避難をした。

まさかとは思ったが、火元は斎藤さん夫妻が住む真上の部屋だった。延焼自体は、上の部屋だけで済んだのだが、消火活動の際に放水や天井から伝ってくる水で部屋じゅうが水浸しになり、室内は悲惨な状況になっていた。

一般的にマンションの専有部分(玄関から内側の居室内)は、床などに防水をしていないケースが多く、コンクリート内部の無数のヒビを伝わり、階下に水が到達してしまう。

とても住めるような状況ではなくなり、一時的にホテル暮らしを余儀なくされた斎藤さん夫妻。とはいえ、住まいは一度濡れてしまうと、乾いたからといって住めるわけではない。

壁紙や壁紙のボード、天井や床などにもカビが生える可能性があり、再度、スケルトンにするなどのリフォームが必要なことが多い。

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