息子の新居に、老後資金800万円を使ったのちに「ATM扱い」をされた夫婦の悲劇

感謝されたのははじめだけ
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「去年の春、私立の中高一貫校に入ることになったんです。学費自体は年額70万円ほどですが、諸々の雑費を含めると100万円近くになる。これまで習い事の月謝や学用品の費用はほとんど私たちが負担していたので、いまさら援助できないなんて言えませんでした。

『入学金は全部そっちで出してもらえないかな』と恐る恐る持ちかけてみたものの、息子夫婦には『ウチだってそんなに余裕ないんだから』と取りあってもらえなかった。挙げ句、息子に『(孫が)ずっと憧れていた学校なのに、親父たちが協力しないせいで行けなくなったらどうするの』とまで言われて……」

 

いつしか息子夫婦は、牧さん夫妻の支援を「あって当然」と見なすようになっていたのである。先に限界を迎えたのは牧さんの妻だった。

「あるとき『私らのことをATMと思っとるんかね!』と、孫のいる前で息子夫婦に食ってかかったんです。それからというもの、もう前のように気軽に行き来するどころか、連絡するのも気まずくなってしまいました。

思えば、身の丈に合わない額を出し続けた私たちも悪かった。良かれと思ってしてきたことが、家族を壊してしまうなんて」

おカネの魔力は、与える側も、そして受け取る側も蝕む。気づいたときには、もう手遅れなのだ。

『週刊現代』5月1・8日号より

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