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老後に自宅を引き払って「憧れの田舎暮らし」をした65歳夫婦たちの悲劇

いまの家を離れることの重大リスク

大家の本音

都内在住の和田綾子さん(76歳・仮名)は、マンションに移った一人だ。もともと夫の実家に暮らしていたが、約3年前に古い家を手放し、夫婦で賃貸に移った。

ところが1年後、夫が亡くなった。和田さん一人の年金では家賃を払い続けるのは難しい。そこで賃料が安い物件を探すことにしたのだが、早々に壁にぶち当たってしまった。

「不動産屋で相談しようとしたところ、『高齢の方が入居できる物件は絞られます』と険しい顔で告げられたのです。提示されたのは家賃が高い高齢者向けの物件か、サービス付き高齢者向け住宅ばかりです」(和田さん)

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全国宅地建物取引業協会連合会の調査も、高齢者が賃貸を借りる厳しさを示している。不動産業者のうち、高齢者への斡旋を積極的に行っているのはたったの7・6%だった。一方、そもそも高齢者への賃貸住宅の斡旋を「行っていない」と答えた業者は24・8%にも上った。

「大家からすれば高齢者、とくに独り身の人は入居させたくないというのが本音です。孤独死でもされれば事故物件になって価値が下がる。入居者が認知症になって周囲に迷惑をかけるリスクを気にする大家も多い」(住宅ジャーナリスト・榊淳司氏)

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