購入したものには「出口」が必要

柴咲さんの会社には「自分で買ったものは自分で処理する」というルールがある。それは、自分がどれくらいゴミを出しているかを意識して欲しいから。ゴミの責任の所在を“自分”に設定してもらうためだ。

「ペットボトルを買わなくてもいいように、社内にはマイカップを置くスペースがあります。それに、捨てる以外の選択肢が増えるといいなって思うんですよね。生ゴミのコンポスト化もそうですし、野菜の皮で作るベジブロス(野菜ダシ)も良い例。捨てるはずのモノ生かされる瞬間は爽快です」

そんな柴咲さんのゴミに対する思いは、大丸・松坂屋が掲げる「Think GREEN」の考え方とも一致する。特に洋服のリサイクル事業に関しては、とても興味深いとのこと。

写真/菊地泰久(Vale)

「消費者にとってはデパートでのお買い物は“入口”。それと同時に“出口”も設定してもらえるこの取り組みは素晴らしいと思います。買ったものがちゃんと循環していくことがわかると、買う方の罪悪感も減って、もっとポジティブにお買い物ができるのかなって。“出口”がないことは苦痛でもあるんですよね。ただただモノが増えていくだけなので」

大丸・松坂屋の洋服リサイクルは、いらなくなった服を持っていくことでクーポンがもらえ、そのクーポンでまたお買い物ができる。余すところなくみんなが幸せになれるという仕組み。その還元システムが、リサイクルのきっかけになることは明らかだ(詳しくは大丸松坂屋百貨店の「ECOFF(エコフ)」についての記事を参照)。

撮影/菊地泰久(Vale)

「日本でも、デポジット制度がもっと普及すればいいのにって思います。ヨーロッパの環境先進国はもうずっと前からそれを実践しているから、ノウハウはあるはずなんです。テイクアウトの際は容器代込みの金額を支払い、容器を返却することで代金がバックされるという仕組み。そういうことが当たり前の世の中になればいいですよね」