〔PHOTO〕Gettyimages

東京五輪、「疑惑をかけられた偉い人」が全員“逃げ続けている”日本のメチャクチャさ

偉い人が逃げ回る

「その粉塵が国立(競技場)のものだと証明してほしい」

2015年、国立競技場の解体工事が始まった後、ベランダや窓につく汚れに悩まされていたマンション住民がJSC(日本スポーツ振興センター)に電話で問い合わせたところ、こんな答えが返ってきたという。

そのマンションは国立競技場から道路を挟んだところに建っている。解体工事が始まると、粉塵が巻き上がり、風に流され、ベランダや窓に降りかかった。その事実を伝えると、国立から出た粉塵かを証明せよ、話はそれからだ、と返される。どう証明しろというのか。対話するのではなく、対話を断ち切り、そそくさと逃げる。

〔PHOTO〕新国立競技場
 

この度、『偉い人ほどすぐ逃げる』と題した本を刊行した。テーマは多岐にわたるが、本全体に共通している問題意識というのか、テーマ設定というのか、それが「偉い人ほどすぐ逃げる」だったので、そのままタイトルにしてみた。我ながら良いタイトルである。なぜって、昨今、「大きな問題がたくさんありましたね」よりも「偉い人がとにかく逃げまくりましたよね」のほうが、それぞれの記憶からいくつもの事案が引っ張り出されるに違いないからだ。偉い人が逃げ回り、問題を隠蔽し、メディアもその忘却に加担し続けた。

本の「はじめに」にこのように書いてみた。

「いつも同じことが起きている。偉い人が、疑われているか、釈明しているか、逆にあなたたちはどうなんですかと反撃しているか、隠していたものが遂にバレたか、それはもう終わったことですからと開き直っているか、だ」

「国家を揺るがす問題であっても、また別の問題が浮上してくれば、その前の問題がそのまま放置され、忘れ去られるようになった。どんな悪事にも、いつまでやってんの、という声が必ず向かう。向かう先が、悪事を働いた権力者ではなく、なぜか、追及する側なのだ」

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