日本経済が完璧に「一人負け」、じつは「政府の支出と補償」がまったく足りていなかった…!

村上 尚己 プロフィール

年初は新型コロナ制御のために厳しい経済活動制限を行っていた欧州諸国でも、春先から経済活動制限が緩和されて、4-6月はプラス成長に転じる可能性が極めて高い。

これらの米欧における経済回復と対照的に、経済活動制限によって2四半期連続でのマイナス成長のリスクが高まる日本経済への不信感が高まったことが、4月からの日本株停滞の大きな要因になっているだろう。

 

政策対応が不足している

最近の台湾における新型コロナ感染者増加が示すように、この問題を政府が完全に制御できないことは仕方ない。米欧対比でワクチンの普及が遅いのは、自国で生産できなかったという問題があるが、そもそもアジア地域では感染被害が小さいことが主たる要因だろう。そして、菅義偉政権が、ワクチン接種ペースを高めていることに注力しているのは極めて妥当な対応である。

一方、先に述べたように、2020年と遜色ない程度に経済活動制限を強めながら、そのショックを和らげる政策対応が十分行われているとは筆者には見えない。

2021年度当初予算で5兆円の予備費が用意されているが、追加の休業補償とワクチン接種拡大のために1兆円程度支出することが閣議で決まったのみである。営業制限への休業補償については増額されるケースもあったが、2021年初から広範囲な営業制限による個人消費の落ち込みは2兆~3兆円規模に達するとみられ、この経済ショックへの対応として財政支出は不十分とみられる。

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