好きな時に好きな場所へ行き、ひとり時間を楽しむ「ソロ活」に邁進する主人公を江口のりこさんが演じる、現在放送中のドラマ『ソロ活女子のススメ』(テレビ東京・毎週金曜日深夜0時52分放送)がSNSで話題沸騰中! 「#ソロ活女子のススメ」というハッシュタグもでき、ドラマの感想や実際に自分がやったことのあるソロ活を発信するなど、とても盛り上がっています。

またコロナ禍ということもあり、感染対策の意味でも「ソロ活」への注目も高まる今、本作品の原案者である朝井麻由美さんに、「実際に行ってみて良かったおすすめグルメ」を教えていただく企画が実現! 前回の「居酒屋編」に続き、今回は「焼肉屋編」をお届け。緊急事態宣言の解除以降にでも、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

※こちらの企画は、朝井さんが以前プライベートで訪れた当時のお写真をお借りして、朝井さんご本人にご執筆いただく形で掲載しております。

ソロ活ごはん「居酒屋編」はこちら

私が「ひとり焼肉デビュー」に至ったワケ

ひとり焼肉は、「ひとり○○」の中で比較的メジャーでありながらも、「できる/できない」の差がかなり激しいように思う。できない人にとっては「人目が気になってできない」と強く感じる一方で、できる人にとっては日常的に楽しんでいるくらい身近なものであり、「できるorできない」の議論が盛り上がりやすい。

周囲を調査したところ、できる側とできない側でだいたい半々くらいの感触がある。
厳密には、「できる/できない」のほかに、「したい/したくない」という軸もあり、「できるし、したい」「できるけど、したくないからしない」「できないけど、したい」「できないし、したくないからしない」のいずれかに分けられるだろう。

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個人的には、「ひとり焼肉」はもちろん、そもそも「ソロ活」自体が「特別なもの」ではなくなるのが理想だ。「ひとり焼肉」や「ソロ活」という言葉が必要なくなり、役目を終えて、いつしかこの世の中から消え去るのがいいと思っている。

撮影/朝井麻由美

私が初めてひとり焼肉をしたのは、20代前半の頃だった。肉が好きな私にとって、人と行く焼肉だけでは到底足りなかった。もっと頻繁に行きたいのに、その機会はそうそう訪れない。自分から誘おうにも、もともとの友達の数がさほど多くないため、人を変えて頻繁に焼肉に行く、ということもできない。おまけに、社会人になると、人と予定が合うことも少なくなる。誘えるほどの間柄の相手が少ない上に、予定が合いにくい……これでは肉を食べたいときに全然食べれやしないのである。自分の中に、「人を誘って行く」しか焼肉の選択肢がないことに不便を感じていた。

それだけではない。焼肉に人と行くと、メニュー選びも難しかった。「とりあえずビール」、そして「とりあえずタン」。なぜ判で押したように毎回同じになってしまうのだろう。たまには普段頼まないメニューも試してみたいものの、おそらくその場の全員にとって、焼肉は毎日や毎週のように食べるものではないわけだ。つまり、「焼肉に行く」こと自体が比較的特別なことなのである。そうなると、結局毎回ハズレのなさそうな定番メニューに落ち着き、冒険的なことは言い出しづらかった。

こうした積み重ねが徐々に私をひとり焼肉に駆り立てることになる。……のだけれど、入口まで行って、やっぱりやめよう……とすごすご敵前逃亡する日々が続いた。そして、「人目が気になって恥ずかしくてできない」気持ちを、「どうしても行きたい」という欲望が上回ったある日、ついにひとり焼肉デビューをしたのだった。