2021.05.27
# ライフ

なぜ今「ひとりになりたい」人が増加しているのか…ソロキャンプブームから見えてくるもの

2019年頃からメディアでも注目されるようになったソロキャンプ。

そもそもキャンプ市場全体が2013~2015年中頃から伸び基調にあり、近年は年間850万人に及ぶ規模の「第二次キャンプブーム」だと言われている(日本オートキャンプ協会『オートキャンプ白書』)。

それにやや遅れて2018年には「ひとりでキャンプする者の割合」が急増して全体の5%台に達している。

とくに若年層にソロキャンプを楽しむ人が目立つと言われているが、しかし、ソロキャンプでしか得られないものとはいったい何なのだろうか?

キャンプ市場全体の盛り上がりは、80~90年代の第一次キャンプブームを幼少期~青春期に家族とともに経験した団塊ジュニア世代が大人になり、子どもといっしょに行くようになったことが大きいと見られている。

「個人化する若者キャンプ ソロキャンプの価値観とキャンプ場の対応」(杉本興運・磯野巧編著『若者と地域観光』ナカニシヤ出版所収)という論文を執筆した、観光地理学を専門とする渡邊瑛季・宇都宮共和大学専任講師は「観光やレジャーは幼年期から青年期にかけての楽しみ方を引きずる傾向があります。たとえば現在の70~80代は『旅行と言えば団体旅行』という感覚が強く、パックツアーを好んでいます。キャンプ市場全体の盛り上がりも同様のサイクルで捉えられます」。

しかしソロキャンプに親しむ人間はそれとはおそらくまた別の何かを求めて行動していると見られている。

 

近年では中高年向けのアウトドア雑誌でもソロキャンプ特集が組まれているが「ソロキャンプという言葉が生まれる以前から、休みの日にひとりオートバイでツーリングに行って野宿するような観光のしかたはありました。40代以上の男性にとってはそれに名前が付いただけで、捉え方は若者のソロキャンプとはやや違うかもしれません」(渡邊氏)

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