2021.05.30
# 介護

認知症で徘徊する祖母、脳梗塞の母…一人で「ダブル介護」生活を送る30代男性「壮絶な日常」

奥村 シンゴ プロフィール

大変だった真夜中の在宅介護

6年間の在宅介護で一番大変だったのは、「夜中から早朝のシングル在宅介護が週5日続くこと」でした。祖母は、排便や排尿回数が多いときで一晩10回近くあり、ケアマネジャーや周囲に相談し、朝まで安心のオムツを使用してみました。ですが、祖母がいつもと違うオムツとわかるとすぐ外してしまいました。

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さらに、夜中に一度オムツが尿で満タンになり、オムツ交換のみですむ日はまだいいほうです。ベッドに尿や便が横もれし祖母の衣服がぬれる、トイレの便器と逆方向に尿や便をするのが同時多発的に発生する日も少なくありませんでした。

ですので私は、祖母をトイレに連れて行き正しい方向で尿や便をするか確認しつつ、ベッドの尿もれカバーを新しいものに変え、新しい衣服を用意しておきます。そして、私は、祖母に陰部を清潔に拭いたり汚れた衣服を着替えさせ、軽い睡眠薬を飲んでもらいます。

祖母は、ベッドで「シンゴくんにこんなことまでさせて情けないわ、私のバカバカ」と悔し涙を流しました。祖母も徐々に「もの忘れ」が進み苦しんでいるんだなと……。私は、イライラする時もありましたが、極力冷静に「ばあちゃん、大丈夫や。俺がついてるからな」と励まし続けました。

すると、祖母は「シンゴくん、おおきに。頑張るね」と涙をふきながら話しました。こうした姿をみると、「よし、もう少し在宅介護続けよう」と思うんです、不思議……。

夜間から早朝の在宅介護はこれだけでは終わりません。2時間位経過すると、祖母が冷蔵庫の周辺をウロウロし、「シンゴくん、お腹がペコペコよ。晩御飯食べてないからね。菓子パンか果物ないんかいな?」と笑いながら起こされます。もちろん、晩御飯は食べたり、泣いていたことは完全に忘れてしまっています。

 

祖母の主治医は私に「最近2年間で体重が10キロ増えてるし、身長150cm前後で体重が63キロ。動脈硬化や転倒しやすい体になっているので気をつけてあげてください」と告げました。

ですので、私は、祖母になるべく「間食を最小限に控えてほしい」と思い、冷蔵庫の一番上に食べ物や飲み物を置いたり、ご飯は炊飯器で炊かず、極力コンビニのパックのご飯を買ってきて様子をみました。おかげで間食が大幅に減り体重が半年で6キロ減少。

こうした夜間から早朝にかけ在宅介護が毎日のように続き、筆者は心が折れ気力、体力共限界に近かったです。それでも、祖母が懸命でひたむきに前を向き頑張る姿、元看護助手で両親を15年間在宅介護した彼女が遠距離からではありますがいつも相談や愚痴を聞いたおかげで乗り切れたと思います。

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