90年代に大ブーム…! 660万部超のゲキ売れ作家「はやみねかおる」魅力の一部始終

90年代以降の共通言語「はやみねかおる」

「はやみねかおる」は、私たちの世代の共通言語だった。

大学に入ったとき、たまに「むかし好きだった本」の話になった。すると、必ず挙がる名前がある。はやみねかおるだ。児童小説やヤングアダルト小説の場で、ミステリを書いて活躍してきた、児童文学作家である。

はやみねかおるの名が挙がると、大学の友人たちのほとんどが、「昔読んでた!」「なつかしい!」と、きゃっきゃとはしゃぐ。

私は驚いた。たしかに小学校のとき、クラスでめちゃくちゃ流行ってたけど。一時期の朝の読書タイム、みんなはやみねかおるを読んでたし。でも、「夢水清志郎」シリーズを発掘したのは、うちのクラスだけの話かと思っていたのに!

……はやみねかおる作品は、全国の小学校で、ものすごく流行っていたのだ。大学に入ってはじめて、その事実に驚いたのだ。

しかしそれもそのはず。

はやみねかおるの代表作のひとつ「都会のトム&ソーヤ」シリーズ

なんと「夢水清志郎」シリーズは、児童書にして現在の発行部数は圧巻の360万部らしい。都会のトム&ソーヤシリーズは200万部、怪盗クイーンシリーズは100万部……と、錚々たる発行部数を見るだけで、そりゃ全国の元・小学生の共通言語になるはずだ、と納得してしまう。

数々の著名人がファンを公言

著名人のファンも枚挙に暇がない。俳優さんだと芦田愛菜さんや上白石萌音さん、作家であれば朝井リョウさんや武田綾乃さんも、はやみねかおるファンを公言している。

 

先日読んだ、小説家の阿津川辰海さんと斜線堂有紀さんの読書対談(*)では、こんな発言が飛び出している。

「ミステリーの原体験となると、はやみね先生の名前を出さざるをえないですよね」

――読んで、思わず首を強くタテにふってしまった。阿津川さんと斜線堂さんも自分とほぼ同世代だから。

やっぱり、はやみねかおるは、私たちの世代の共通言語なのだ。

しかし驚くことに、こんなに有名な作家であるにもかかわらず、自分の親の世代になると「ほとんどはやみねかおるの名を知らない人」が存在する。

(*)「阿津川辰海×斜線堂有紀「特濃ビブリオバトル! 白熱の2万字対談」2021年2月12日『本の話』(別冊文芸春秋)

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