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厚生労働省主導の「デジタル給与振り込み」今のままでは導入困難だ

安全、平等……デジタル全般の課題だが

「1省庁、1デジタル化」

日本ではデジタル化が経済政策として推進されている。安倍政権の時には「キャッシュレス政策」が打ち出され、今も継続されている。その後の菅政権では「マイナポイント政策」などが推進されている。

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この日本政府のデジタル化は凄まじい。「1省庁、1デジタル化」というような感すらある。その中で厚生労働省は、自らの目玉事業として、スマホ決済インフラの残高(いわゆる「疑似預金」)に給与振り込みを行う「デジタル給与」を打ち出した。

しかし、これは課題が多く、すんなりと進むとは思えない。

この一連のデジタル化の象徴的なものが「資金移動業者」が運営するスマホ決済インフラいわゆる「~Pay」である。日本では、このスマホ決済インフラの普及が進み、チャージした残高、つまり「疑似預金」残高が増加中であることは確かだ。

現在、さまざまなスマホ決済インフラの活用が推進されており、他インフラ間との決済を可能にするため、銀行間での振込に使われている全銀システムに参加する方向ですすんでいる。

 

ただ、全銀システムにおける最終資金決済は日本銀行に開設した銀行の当座預金で行っている。そのため、スマホ決済インフラを運営する資金移動業者は、銀行法による厳しい規制がある銀行としか取引しない中央銀行たる日本銀行に口座を開設できるのか、という疑問が浮かぶ。

法律上の問題の他にも、事務・システムの対応力やセキュリティも重要になってくるので、かなりの困難が想定される。個人的には銀行に代行をしてもらうしかないと考えている。

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