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優秀な人がどんどん辞めていく…福祉業界「世間ズレ」の危ない構造

自閉症がっちゃん(11)働く人材

福祉業界の穴

私は現在、川崎市で発達障害者の施設を経営しているが、取り巻く環境と自分との間にある、福祉の温度差について、日々疑問を持っている。

前回の記事では「発達障害者施設の印象がよくなれば、障害者に対するイメージも向上するのではないか」ということについて書いた。今回は福祉関係の人材の質の向上について書かせていただく。

前回は学会ジャーナル(No135の118P)に私の執筆した本が引用されていたことをお話しした。ここでは私の「日本の福祉施設はダサい」という言葉が引用されていた。

これとは別で、全くの偶然でその次の号にあたる『社会福祉学ジャーナル』(Vol61-4 No136 / 2021年2月号)には私が寄稿した原稿が掲載されている。

こちらはもともと福祉学会のシンポジウムに登壇してほしいという依頼から始まった。どうやってこの話が私に来たのかは不思議なのだが、いずれにせよコロナ禍で流れてしまった。そのかわりに私の原稿を掲載したいという依頼がきたわけだ。

与えられたテーマは「福祉人材のパラダイムシフト」であった。つまり福祉の人材に対しての「新しい視点」ということである。

アイム放課後デイにて。スタッフと子供たちと意識の壁をつくらないことが大事
 

ご存じの通り、福祉業界は常に人手不足だ。以前に行政の人から「福祉業界の人材を活性化するためにどうしたらよいか」という相談をされたことがあった。

「福祉の人材を新たに獲得するにはどうしたらいいと思いますか? あと福祉業界から流出している人材もたくさんおり……」

「その前に福祉業界は人材の質に問題がありますよ。そういう認識はお持ちですか? 福祉の人材を活性化させたところで、今の業界の体質のままだとザルですよ。」

「え!?」

当然担当者は目をパチクリさせていた。

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