日本の被差別階級「弱者男性」の知られざる衝撃実態…男同士でケアすればいいのか

トイアンナ プロフィール

不満の矛先は女性に向かいがち

そして、2021年。弱者男性への支援を求める声が少しずつ出てきた。ただ、その中で特徴的なのは、弱者男性はフェミニスト女性を「加害者」と見がちな傾向だ。

たとえば、最近多くの読者を集めた記事は、タイトルが「弱者男性差別は存在するから知ってください、フェミニストはこれ以上差別しないでください」となっている。つまり、フェミニストがこの「男らしさ」を強いる加害者だと感じているわけだ。

これは、国際的なフェミニズムのトレンドと大きく乖離している。フェミニズムには1860年代ごろに生まれてから現代に至るまで、多数の潮流がある。しかし、今トレンドになっている主な流派は「99%の人が連帯できるフェミニズム」であり、男性を敵視しない。

「私たちに従順であること、服従すること、沈黙することを要求する家父長制と資本主義の協力体制に抵抗し、闘いを挑む、現状のシステムの革命を呼びかける」
出典:シンジア・アルッザ、ティティ・バタチャーリャ、ナンシー・フレイザー著、惠愛由翻訳『99%のためのフェミニズム宣言』2020年、人文書院
 

これを見ると、「男らしさ」を作ってきた家父長制や、資本主義こそ変えていくべきだという主張がなされている。その他さまざまな主張はあれど、男性へ男らしさを強いる側に、フェミニストはいないのだ。

では、日本の弱者男性が見ている「加害者としてのフェミニスト」とは何者なのか。

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