【スナック千代子へいらっしゃい #22  アイツと過ごした日々のなごり】

子育ての切なさを2児のママで「スナック千代子」のママ、ピスタ千代子がつぶやく4コマ漫画連載「スナック千代子へいらっしゃい」(毎月第1・3日曜日に配信)。ふとした瞬間に、あの人と過ごした頃によく聴いた曲を口ずさんでしまう、みたいなこと、ありませんか? 今回は、ピスタ千代子さんのそんな経験のエピソードです(漫画は次ページに掲載)。
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優雅なステーキタイムのはずが…

ふとした瞬間に、あの人と過ごしていた頃によく聴いていた曲を口ずさんでしまう。あの人の癖を真似していたことに気づいて切なくなる。もう一緒にいることはないのに、あの頃の思い出が確かに自分の中に残っている……みたいなこと、よく聞いたりします。

味わい深い人間関係を築いてこなかったもので、そういうことは文献(漫画)でしか知らなかったのですが、最近、ついに我が身にも起こったのです!

アイツ(息子)と暮らし始めたばかりのときのことです。食べ物の大きさにうるさい人だったから、私はいつも自分の分はそっちのけで彼の食事を切り分ける毎日。いまは成長してその必要もなくなってしまったけれど、ひとりきりのときにもあの頃の癖が出てしまうんです。

例えば、楽しみにしていたステーキ。
肉が大好きな私のために、夫がときどきサプライズで冷蔵庫の中にステーキ肉を忍ばせておいてくれるのですが、慌ただしい中で食べたくないので、子どもたちが早く寝た日の夜なんかにその肉を焼いて、優雅なステーキタイムを楽しみます。ある時、うれしくて夢中で切り分けていたら、ふと気づきました。目の前のステーキがバラッバラになっていることを……。

くる日もくる日も食事を幼児の一口大に切り分けていた頃の習慣が癖となって、身体にしっかりとしみつき、切り分けが必要なくなった今となってもまったく抜ける気配がありません。自分で切り分けることができるようになった息子本人だって、ここまで小さく切り分けてない。

せっかくのいい肉だったのに……歯ごたえも肉汁も絶無。こんなに切ない話ってあります?