日本の「大麻政策」、じつは「大いなる矛盾」が隠されていた…!

宮台真司、大麻を語る
宮台 真司, 大麻博物館 プロフィール

日本の大麻の今後

博物館 日本人が長い時間をかけて育んできた大麻に関する豊かな文化を、私たちは日本だけでなく海外にも発信していきたいと考えています。今後も宮台先生が大麻について語ってくださると、我々としても非常に心強いです。

 

宮台 僕はこれからも大麻について発信します。

日本は、人と社会の劣等性ゆえに、IT、バイオ、再生エネルギー、電気自動車、コロナ対策など何事につけて周回遅れです。大麻解禁だけがスムーズに行われることはありません。そのことについては腹を括るべきです。東京五輪を横においても世界で恥晒しになるので、遠からず医療用大麻だけは解禁されます。でも「大麻を厚生労働省がどのように厳格に管理するか」という省庁権益問題にピントがずれることも、従来通り確実です。

繰り返すと、大麻は、実存的な「解放」の視座と、社会的な「統治」の視座の、双方から見るべきです。「再配分の制度改革をしなくても、大麻でハッピーになってくれたら統治コストを減らせる」と、諸外国では既に「統治」が「解放」の視座を組み込んでいます。だから「大麻で『解放」されたら万々歳」という単純さはあり得ません。「解放」の視点を忘れず、しかし「統治」に絡めとられないようにしなければならないんです。

他方で、日本の大麻文化を世界に発信していくことには、大きな可能性が秘められています。麻の葉模様はシンボルになりますし、日本の大麻の歴史はどこよりも豊かなので、そこを「クールジャパン」的なブランディングに繋げることは、合理的な選択でしょう。日本では古くから大麻が生活の中で用いられてきました。それを取り戻すことは、経済的に落ち目の日本社会がそれでも文化的に豊かになる「もう一つの可能性」も秘めています。

関連記事

おすすめの記事