自由な発想の韓国書籍から刺激を受ける

出版業界は、わたしが社会人になった時点ですでに斜陽産業と言われている。
「紙の本は売れない」「本は誰も読まない」
そんな後ろ向きな言葉ばかりがこだましている業界ではあるが、まだまだおもしろいことはやれるのだ。今回イベントで他社の編集者の熱量からそれを学んだ。

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「私、いつもは本読めないけど、これは読めた」という読者の言葉。読んでいただけてうれしかったが、「読めない・読まない」ことに負い目を感じないで欲しいと思う。読めないのは、あなたのための本がつくれていない、作り手側の責任でもあるのだ。

そういった点でも韓国本、韓国文学には編集者として刺激を受ける点も多い。題材や着眼点はもちろん、思わず手に取ってしまいたくなるタイトル、個性的なイラストをあしらった美しい装丁。出版の方法に関しても、クラウドファンディングでの制作『ブックファンド』も日本以上に盛んで、さまざまなチャレンジをしている。先に紹介した『死にたいけどトッポッキは食べたい』もブックファンドで最初200冊から始まり、世界で翻訳される人気作となっている。日本にはあまりない発想や試みも多く、「私たちもまだまだやれることがあるのでは」という希望にもなるのだ。

世の中にはまだまだたくさんの本があって、その本との出会いで勇気づけられたり、知らなかったことを知れたりする。すごくワクワクする世界が広がっている。そうした世界を、新しい形で私たちに見せてくれているのが、韓国本の魅力だと思うのだ。